奥日光の駐車場有料化へ 県営7カ所、来年4月から 原則500円、適切利用促す

 県は7日までに、奥日光・中禅寺湖周辺の7カ所の県営駐車場を来年4月から有料化する方針を固めた。行楽期に釣りや登山客が早朝から長時間駐車するため、日中の観光客が利用しづらいことが課題となっていた。普通車の1回当たりの駐車料金を原則500円とし、複数の駐車場利用が可能な1日券(千円)も販売する。

 奥日光の無料県営駐車場は計13カ所。このうち特に混み合う同湖周辺の立木第一、第二、歌ケ浜第一、第二などを有料化する。料金設定について、県環境森林部は「国立公園内の多くの有料駐車場が500円であることを参考にした」としている。

 これまで駐車場内でのキャンプ行為や枠外駐車など不適切な利用も見られ、地元住民からも有料化を求める声が上がっていたという。利用客の多い歌ケ浜エリアの駐車場5カ所については、普通車は6時間までが500円、それを超えると千円とする2段階の料金を設定する。

 有料化に合わせ、湖畔第一、第二、華厳の滝第一、第二の4カ所の有料駐車場(現行・普通車1回当たり320円)も500円に料金を統一する予定。

 県は県議会9月通常会議に、関連条例の改正案と整備費約9300万円を盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を提出。同部の担当者は「有料化により諸課題を解決し、地域観光の活性化につなげたい」と話している。

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