「双子の大会」成功を 鹿児島国体開幕、来年国スポの佐賀とダンスで盛り上げ

 鹿児島県の鹿児島国体は、来年の佐賀県の国民スポーツ大会(国スポ)との「双子の大会」として始まった。7日、総合開会式に先立って行われたオープニングセレモニーでは、両県の踊り手たちがそろってダンスのパフォーマンスを繰り広げた。国体に花を添えるとともに、両大会の成功を願った。

 新型コロナウイルスの影響で鹿児島国体と佐賀国スポの開催年が変更し、2年連続で九州で実施されることになった。20年から両大会を盛り上げる「エールプロジェクト」を展開していて、その一環となるパフォーマンスには鹿児島県から約50人、佐賀県からは約40人が参加した。鹿児島県の長濵有祐実さん(14)は「同じ九州だからこそ一つになれる。佐賀の選手も応援する」と笑顔を見せた。

 セレモニーではNHK大河ドラマ「西郷どん」で江藤新平を演じた鹿児島県出身の俳優の迫田孝也さんがあいさつした後、佐賀県の踊り手たちは佐賀市諸富町の家具職人が製作したオリジナル楽器「かちかち」を手に、鹿児島県の踊り手たちとともに力強い踊りで会場を沸かせた。最後に「鹿児島最高、佐賀最高」と声を合わせ、大きな拍手に包まれた。

 鹿児島県出身で現在、佐賀大に通う山口結愛さん(20)は「余韻がすごい。幕開けにふさしかったと思う」と興奮気味に振り返った。佐賀国スポの開会式でも出演を予定していて、「来年がより楽しみになった」と語った。(中村健人)

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