さぁ、どこに行こう?~コロナ禍が明けて、旅をして学ぶこと~

昨日から出発予定だったブラジルへの旅、事情で私はこの予定をとりやめ、同行者である長女は独りで旅立ちました。

エアチケットも宿もその場で手配するためキャンセル代などはなく、費用的には困ることは無いのですが、コロナ禍で<海外旅行>から遠ざかりすぎてまさに麻痺した自分に気付かされました。

コロナ禍の中 国内での旅の日々

フランクフルトのマーケットにて

最後に国外に行ったのは2019年の12月のフランクフルト、ちょうどコロナの一例目の感染者が中国の武漢市で報告された同じ月です。あれからもうすぐ4年とは早いものです。
コロナ禍に入り、誰もが移動を避けた頃にも変わらず国内での仕事旅が多かったのですが、新幹線1車輛に乗客が私ひとり、なんてこともありました。乗客がいないのですから、どの地方も電車の本数を減らし、城崎温泉や紀伊勝浦などへのアクセスに困ったことを思い出します。

旅をすることを白い目で見られ、それだけ旅をしていても感染しない私に驚く人が多かったです。

そして、久しぶりの国外へ

コロナ禍がようやく落ち着いた今年2023年春、家族でソウルへ行こうということなりました。

成人4名の旅は気楽で、予定も経てずとりあえずソウルに出かけるという旅です。しかし、私のパスポートが切れていたため、3日間の長野スキー旅行に変更。海外に行くにはパスポートが必要という意識が欠落していました。すぐに申請し10月にはブラジルへ・・・と決めていたのですが、段取りの悪さからこちらも諦めることとなりました。

時差12時間 移動25~30時間

ブラジルから届いたマーケットの様子

日本からもっとも遠い国だというブラジル、その上飛騨高山からだと+10時間、移動時間は合計35~40時間です。国内の仕事先へでも片道9時間の移動がありますので、身体的にはそこはあまり気になりませんが問題は時差とwifiです。

コロナ禍に始めた宿の運営の仕事をしながらの国外旅行は初めてで、いろいろと段取りをしましたが、最近増えている電話のお問い合わせに不安を感じました。

メールなら良いのですが、着信があっても夜中、かけなおせば相手が夜中、移動中も気が気ではありません。そして案の定、LINEなどは良いのですが長女が送信するブラジルの滞在先からのメールは弾かれてしまい、受信が出来ず。これでは通常の仕事もままなりません。

きちんとお休みを取っておけば良かったのですが、さまざまな予期せぬトラブルもあり、こんな結果となってしまいました。冒頭にも書きましたが国内旅行に慣れすぎて、いろいろなことが麻痺していたように思います。

コロナ禍は明けた

2023年のノーベル生理学・医学賞をコロナワクチンに貢献したお二人に贈られました。

飛騨高山の古い町並みエリアで過ごす私は、日常的に外国人に囲まれ、近所のおじさん、おばさんを含む日本人を探すのが難しくなって久しいのですが、この明るいニュースで、コロナ禍はほぼ明けたと確信しました。

では、次の旅はどこに?

4年ぶりの旅がいきなりブラジルというのもハードルが高いことに気付き、まずは、身近なアジアで海外旅行に慣れようと思います。

ベトナムとか、美味しくて、文化と歴史のある美しい国、もう少し身近な台湾や韓国、そして、少し長く休みを取って敦煌、フランスのナントも行きたい。

誰とどこへ行こうか・・・こうして、次の旅を考える時間は本当に楽しいものです。

日本に、そして飛騨高山に来て下さる世界中のゲストもいろいろな想いでこの地を選んでいるのだと思うと、迎える私達ホストも身が引き締まる想いです。

旅をして ゲストの気持ちを再確認する

クリスマスマーケットにて

旅をするゲストの立場になってみると気付くことがあります。出会った人の心配りにときめいたり、言葉がたとえ交わせなくてもその笑顔でさまざまな不安から救われる。

もちろん、ハプニングがあれば感謝とは逆の感情もあったりするがこれはしてはいけない、と胸に刻まれる。

観光地に生まれ常に接客業の中にいたからか、旅の純粋な楽しさ以外にこの<旅で学ぶこと>が習慣になっています。

そろそろ、自分自身の横着さを正すためにも、まずは12月に休みを取って、そんな旅に出かけようと思います。

旅ができる環境にも感謝ですね。

(これまでの寄稿は、こちらから)

寄稿者 住百合子(すみ・ゆりこ) AO STYLE インテリアデザイナー・コーディネーター

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