米国の中国総領事館に車突っ込む サンフランシスコ、運転手は射殺

中国総領事館に車が突っ込んだ事件の現場近くの規制線と捜査車両=9日、サンフランシスコ(ロイター=共同)

 【北京共同】米サンフランシスコの中国総領事館は現地時間9日、総領事館に同日、車が突っ込み、施設が被害を受けたと発表した。警察が運転手を射殺した。総領事館は「暴力襲撃事件を非難する。職員や現場にいた市民の安全を脅かし極めて悪質だ」とする談話を出した。

 中国メディアは車が突っ込んだ後の総領事館内の動画を公開。車はいすが並ぶロビーで停止し、ドアや設備が破壊されていた。地元紙によると、領事館員らにけがはない。警察は、運転手が意図的に突っ込んだのかどうかは明らかにできないとしている。

 総領事館は談話で米側に対し、真相究明と法に基づく処置を申し入れたほか、総領事館と職員の安全を守るために必要なあらゆる措置を取るよう要求。「事件の責任を追及する権利を留保する」とした。

 米中両政府は11月にサンフランシスコで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、バイデン大統領と習近平国家主席による米中首脳会談の開催を調整している。

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