「ただのいたずらじゃない考えられない」“罰当たり”な犯行…神社の本殿の屋根など剥がされる 銅板を狙ったか=静岡市

まさに“罰当たり”な犯行です。静岡市駿河区の神社で本殿の屋根などが剥がされる被害がありました。屋根に使われていた銅が狙われた犯行とみて、警察が調べを進めています。

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<小坂熊野神社 糟屋訓敏総代>
「こんな状態になっています」
Q酷いですね、緑の部分がもともとあった屋根ですか?
「そうです、銅板ですね」

由緒ある本殿は、屋根が剥がされ無残な姿をさらしていました。

静岡市駿河区の国道150号のすぐ脇、草木に囲まれてひっそりと建つ小坂熊野神社。創建は不明ですが、少なくとも江戸時代よりも前から地域の人たちに愛されてきました。

<地元の人>
「秋とかお正月の時に必ず来る神社。心の拠り所」

もともと本殿の上部には、銅で作られた緑色の屋根が敷き詰められていましたが、その大半がなくなっています。

残った屋根の一部からは無理やり剥がした様子もうかがわれ、釘などで留めてあった木材の部分もボロボロです。

10月1日、社殿の修繕をしていた大工などが被害に気づいたといいます。

盗まれたのは、本殿の屋根だけではありません。境内の入り口付近にある天満宮の壁全体と、屋根についていた銅板も剝がされ、盗まれていました。この神社には社務所がなく、普段は人がいません。

<地元の人>
「夜は街灯もないので真っ暗ですね。何も見えない状況」

屋根や壁を元通りに直すには、あわせて200万円近い費用がかかる見込みだといいます。負担するのは近隣の住民です。

静岡県内では金属、特に銅を狙ったとみられる盗難が相次いでいます。なかでも目立つのは、銅を含む金属や真ちゅうで作られた「橋名板」の被害です。

銅の価格はこの4年で倍近くにまで跳ね上がり、転売をもくろむ窃盗犯のターゲットになっているのです。

<小坂熊野神社 糟屋訓敏総代>
「金属は、いまだいぶ値が上がっているみたいだから、こういう古いものでも販売目的じゃないですかね、ただのいたずらじゃないですかね、考えられない」

地元の自治会は、警察に被害届を出していて、今後、防犯対策も検討していきたいということです。

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