海王丸でサプライズを 船内放送で気持ち伝えて 財団が企画開始、メッセージ読み上げ

幸せのベルを鳴らしながら日頃の感謝の気持ちを伝える乗船者=射水市の帆船海王丸

  ●毎月1組、一生の思い出に

 射水市の観光名所「帆船・海王丸」で10日までに、感謝の気持ちや誕生日の祝福、告白などのメッセージをサプライズ演出として船内放送で相手に伝えられる取り組みが始まった。海王丸には多くの家族連れやカップルが乗船するため、直接言葉にしづらい気持ちを伝えるきっかけに企画した。毎月1組限定で、海王丸乗船が一生の思い出となるような仕掛けとする。

 海王丸は1930年2月14日の進水以来、安全に航海してきたことや進水日がバレンタインデーと一緒であり、「幸せのパワースポット」と注目され、恋人の聖地にも選定されている。新型コロナの流行前までは船上にある「幸せのベル」を使用した結婚式なども人気を集めてきた。

 サプライズメッセージの放送は乗船客から「思い出のある海王丸で自分の思いを相手に伝えたい」と伏木富山港・海王丸財団に要望があったのがきっかけとなった。

 メッセージは毎月14日前後の希望日に読み上げる。乗船2週間前までに伝えたい内容や相手の名前などを財団にメールや電話で伝える。サプライズメッセージ後には家族やカップルなどで幸せのベルを一緒に鳴らしてもらい、忘れられない一日にしてもらう。

 財団の林秀二事務局長は「多くの人の心に『海王丸は良かった』という思いが残るような活動にしていきたい」と話した。

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