B1長崎ヴェルカ 千葉Jに2連勝 89-86で競り勝つ 力は本物、最高のスタート!

【長崎ヴェルカ-千葉J】第1クオーター7分、ヴェルカのボンズがシュートを決めて16点目=県立総合体育館

 バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)第1節最終日は9日、長崎市の県立総合体育館で長崎ヴェルカ-千葉Jの第2戦が行われ、ヴェルカが89-86で競り勝って開幕2連勝を飾った。会場には、過去最多だった8日の第1戦を上回る4035人が詰めかけた。
 ヴェルカは第1クオーター、チャンの2連続3点シュートなどで流れをつかみ26-18。第2クオーターは千葉Jの外国籍選手にインサイドを支配されたが、髙比良の3点シュートで反撃し、3点リードで折り返した。
 後半は走力で相手を上回り、狩俣、ボンズらの堅守から速攻につなげた。第4クオーターは一時76-66と最大10点差をつけたが、5分に76-76と同点に追い付かれた。その後は一進一退の攻防が続いたが、パーキンズ、ブラントリーがゴール下で勝負強さを発揮して3点差で逃げ切った。
 第2節は14、15日、各地で24試合を実施。ヴェルカは富山市総合体育館で富山との2連戦に臨む。

◎ボンズが攻守で躍動

 B1初勝利を挙げた長崎ヴェルカは、この日も強かった。持ち前の堅守速攻と高確率の3点シュートで千葉Jに競り勝ち2連勝。前田監督は「最後までハードに戦ってくれた。難しい試合を勝ち切れたのは大きい」と手応えを口にした。まぐれは2度続かない。ヴェルカは、自分たちの力が本物だと証明して見せた。
 序盤からヴェルカらしさ全開の中で、特に存在感を示したのがB3時代からチームをけん引するボンズだった。「自分の持ち味はファイトしたりアグレッシブにプレーすること」というエースはリバウンドで相手の2次攻撃の芽をつみ、逆に速攻での得点につなげた。
 チーム最長となる30分間の出場ながら最後まで運動量は落ちない。終盤、千葉Jに連続得点を許した時にもゴール下で勝負強さを発揮して、相手に傾きかけそうになった流れを渡さなかった。12得点16リバウンドで2試合連続の「ダブルダブル」を達成した。
 千葉Jは昨季のレギュラーシーズンでリーグ新記録の24連勝を飾るなど53勝7敗。Bリーグ史上最高勝率をたたき出したチームだ。そんな強敵にいきなり二つの黒星をつけた開幕2連戦。千葉Jのパトリック監督も「われわれは100%の力を出した。でも長崎がそれ以上の力を出してきた」と、新参者の実力を認めざるを得なかった。
 「たくさんの方が応援してくれているからこそ、ホームで強いチームで居続けられる」とボンズは言う。過去最多の大観衆の中で、B1ヴェルカが最高のスタートを切った。

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