B1長崎ヴェルカ 堅守速攻で会心の金星 初陣で千葉Jに91-82 

【長崎ヴェルカ―千葉J】第4クオーター6分、ヴェルカのブラントリーがファウルを受けながらシュートを決めて78点目=県立総合体育館

 バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)第1節第3日は8日、長崎市の県立総合体育館などで11試合が行われ、昇格1年目の長崎ヴェルカは昨季2位の千葉Jに91-82で競り勝ち、B1初勝利を飾った。
 ヴェルカは立ち上がりから厳しい守備でターンオーバーを誘い、ブラントリー、荒谷がインサイドで得点を重ねた。第2クオーターは立ち上がりから千葉Jの富樫に3点シュートを連続で決められ、6分には35-37と一時逆転を許した。流れが相手に傾きかけたが、荒谷の個人技や狩俣の3点シュートで盛り返し、50-40で折り返した。
 後半は一進一退の攻防。64-58で迎えた第4クオーターにパーキンズ、髙比良の3点シュートで流れをつかむと、6分からブラントリーが7点を挙げ、最後は狩俣の3点シュートで勝利を決定付けた。

◎ヴェルカらしさを体現 

 初の最高峰の舞台で、ヴェルカの力を存分に見せつけた。昨季2位の千葉Jを相手に一歩も引かず、持ち味の堅守速攻で会心の勝利。8月の新体制発表会で前田監督は「ヴェルカがどんなバスケをするのか日本中に知らしめていきたい」と語っていた。まさにそれを体現した40分間だった。
 「前が空いたら打つ。守備でも前からプレッシャーをかけ続ける」。序盤から、持ち味は全開だった。激しい守備からターンオーバーを誘って得点につなげた。
 勝利への執念も随所に見られた。第1クオーター残り1分、ブラントリーが倒れ込みながらルーズボールを確保して速攻につなげるシーンも。泥くさく、気持ちを前面に押し出したプレーで徐々にペースを握っていった。第2クオーターには、この試合でキャリアハイの15得点を挙げた荒谷が個人技で千葉Jのインサイドに切り込み、10点差で前半を折り返した。
 新加入選手の活躍に、これまでヴェルカを支えてきた選手たちが燃えないはずはない。「守備から流れを持ってくるのが自分の役目」と自負する髙比良が、マッチアップした日本代表の富樫に粘り強く食らいつき、ボールを奪って得点につなげた。昨季のB2最優秀選手に輝いたボンズはブラントリーと並んでチーム最多の20得点。身長が約10センチも高い千葉Jの外国籍選手を相手に、要所のリバウンドで競り勝った。
 大観衆の前で、ヴェルカの歴史に残る1勝だと言っても過言ではない。しかし、選手たちは勝利の余韻に浸りながらも、すぐに前を向いた。髙比良は「この1勝に満足せずに勝利を重ねたい」。もっと、もっと、ヴェルカの名前を日本中に知らしめにいく。

【長崎ヴェルカ―千葉J】第4クオーター5分、ヴェルカの髙比良がシュートを決めて76点目=県立総合体育館

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