JR青森駅東口ビル、2024年春開業 商業施設、ラビナと直結 ホテルは夏オープン

JR青森駅東口ビルの開業時期や各施設のロゴマークを発表する(左から)紺野社長、渡邉部長、丹野理事長
青森駅東口に新築される複合ビルの完成予想図。1~3階に商業施設、4階に行政施設、4~10階にホテルが入る(JR東日本青森支店提供)

 青森市の青森駅東口の旧駅舎跡地に建設中の複合施設について、事業主体のJR東日本は10日、ビルの名称を「JR青森駅東口ビル」と決め、2024年春に商業施設と行政施設、同年夏にホテルをそれぞれ開業すると発表した。これにより青森駅関連の周辺整備は一区切りを迎える。官民一体で駅周辺のにぎわいづくりと交流人口の創出を目指す。

 JR東日本盛岡支社の渡邉佳隆地域共創部長、商業施設を運営するJR東日本青森商業開発の紺野洋紀社長、ホテルを運営する慈恵会の丹野智宙(ともひろ)理事長が青森駅で会見した。

 JR青森駅東口ビルの外壁東面に掲げる駅名は、旧駅舎時代から長年親しまれてきた平仮名表記の「あおもり駅」とする。

 ビルは地上10階建てで、延べ床面積約1万7800平方メートル。1~3階の商業施設の名称は「&LOVINA(アンドラビナ)」となり、既存の駅ビル「ラビナ」とつながる。1階はカフェやレストラン、2~3階はファッションやグッズなどのテナントが入る。テナント数などは今後明らかにしていく方針だ。

 4階には市民の作品展や市の事業による特別展などを行う青森市の「市民美術展示館」のほか、世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」をPRする県の「(仮称)青森の縄文遺跡群情報発信拠点施設」が入る。

 4~10階は、慈恵会と城ケ倉観光が運営する130室のウエルネスホテル「ReLabo(リラボ)」となる。医師や保健師による健康カウンセリングのほか、ヨガや温泉、食事を組み合わせた健康増進プログラムなどを提供する。

 会見で渡邉部長は「日本中、世界からお客さまに来ていただき、観光流動を増やすということも含め、にぎわいあるまちづくりにつながるよう努めていく」と話した。紺野社長は「地域と一体になって中心市街地をもっと盛り上げたい」とし、丹野理事長は「文化的機能と宿泊事業のシナジー(相乗効果)を出すため、県、市、JR東日本と連携していきたい」と語った。

 青森駅周辺のまちづくりを巡り、JR東日本、県、青森市、青森商工会議所の4者は18年6月に連携協定を結んでいる。

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