迫る号砲、ランナー軽快 29日に金沢マラソン タイム設定、本番コース試走

チーム金港堂の試走会に参加したランナー=金沢市大桑町の大桑ぐるぐる広場

  ●「完走、達成感を」調整に汗

 29日の第9回金沢マラソンに向け、ランナーたちの調整が本格化してきた。石川県内のマラソン愛好者でつくる「チーム金港堂」は本番の参加者向けに試走会を実施し、のうか不動産(金沢市)では出走する社員と同社物件に入居する学生が完走を目指して練習を重ねている。10月に入り、市内各所でランニングする市民の姿が見られるようになり、号砲へムードが高まっている。

 チーム金港堂の試走会は9日、金沢市内で初めて開かれ、10~60代の約50人が雨の中で調整に励んだ。参加者は3時間45分、4時間15分、5時間の目標タイムごとに分かれ、大桑町の大桑ぐるぐる広場から出雲町の犀川ふれ愛パークまで往復約13キロを走った。

 試走会は、事前にペースを体感してもらおうと初めて企画された。チーム金港堂の一部メンバーは大会当日にペースランナーを務める予定で、本番でペースランナーとのコミュニケーションを取りやすくする狙いもある。

 初めてフルマラソンに挑む金沢市北安江4丁目の中嶋耕さん(56)は「上り、下りの走り方など助言をもらえた。本番では4時間切りを目指す」と意気込み、チーム金港堂の宮谷隆之代表は「タイム更新には適正なペースで走ることが欠かせない。当日はペースランナーをうまく活用してほしい」と話した。

 のうか不動産では7月から金沢マラソン完走を目指す練習会を行っている。8日には12回目の練習会が行われ、参加した社員や学生が本番に向けて汗を流した。

 同社は入居者の学生に金沢マラソンの出走権プレゼントキャンペーンを行っており、今年も複数人が出場する。中にはランニング初心者の学生もいることから、社員がコーチ役となって指導。8日は実際のコースの後半部分約24キロを走り、本番に備えた。

 練習会を担当する米山宏広報企画室長は「無理なく完走し、達成感を味わってほしい」と話した。

 金沢マラソンは北國新聞社などで構成する大会組織委が主催する。

実際のコースを走るのうか不動産の社員と学生(同社提供)

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