バラの香りがするワイン造りへ産学官が連携した取り組みが11日、始まりました。
世羅町のせらワイナリーでは朝から地元で収穫した約7トンのブドウ「マスカット・べーリーA」から作った果汁約5000リットルをタンクに詰めていきました。
正午前、醸造の主役であるバラ酵母を手にした福山大学の久冨泰資教授と学生らが到着しました。バラの酵母とブドウの果汁を混ぜていきます。
福山大学などは、2016年からバラ酵母とブドウ酵母を使ったワイン造りを始めています。去年、初めてバラ酵母単独で仕込み作業を行いましたが、バラの香りが出る可能性は低いといいます。
今回は、久冨教授が8月下旬に見つけたよりバラの香りを出すバラ酵母の変異株を使いました。
福山大学の久冨泰資教授
「バラに育まれた酵母は実際、そのままではバラの香りはしないのですけど、せらワイナリーの醸造家の発酵の技術によって、一番良い具合のバラの香りが発するくらいのワインにできあがると期待しています」
ワインは世界バラ会議福山大会が開かれる2025年に福山市のぬまくま夢工房が販売する予定です。