家賃、光熱費…「削るのは食費」 宇都宮・フードバンク利用者が過去最多 困窮者増、物価高が追い打ち 

フードバンクうつのみやに寄贈された食品。米やレトルト食品、菓子などが棚に並ぶ=9月、宇都宮市塙田2丁目

 生活困窮者らに食品を無償提供するフードバンクの利用者が増加している。NNPO法人「フードバンクうつのみや」(宇都宮市塙田2丁目)の2022年度の食品提供件数は前年度比789件増の2859件で、過去最多となった。23年度も22年度を上回るペースで増えている。失業者や生活困窮者の増加のほか、物価高騰が追い打ちをかけており、同団体は提供する食品や活動資金の寄付を呼びかけている。

 11年に活動を始めた「うつのみや」の食品提供件数は年々増加。18年度は1198件で、約6割が個人、残りの約4割が福祉施設や子ども食堂などだった。新型コロナウイルスの感染が拡大した21年度は提供件数が2千件を超え、22年度は過去最多を更新。個人の利用も8割まで増えた。

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