「寂しいが仕方ない」全校児童11人の小学校を7km離れた学校と統合 幼稚園は閉園に…地元住民が“苦渋”の要望書=浜松市天竜区

山あいの小学校の統合などについて、PTAと自治会が要望書を提出しました。地域にとっても苦渋の決断です。

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浜松市の山あい、天竜区佐久間町の浦川小学校。6年生は2人。2023年入学した1年生もわずかに1人。全校で11人しかいません。

林業で栄えた佐久間町。50年前は、浦川小学校にも約400人の児童がいました。現在、浦川幼稚園に通う園児はおらず、休園中です。

<佐久間地区自治会連合会浦川支部 井邉志久支部長>
「ここ4~5年は(園児が)いないということで。このまま(園を)置いても仕方ない」

10月10日、浦川地区の自治会の代表と浦川小学校のPTAが浜松市の教育委員会を訪ね、要望書を提出しました。要望書では、浦川小学校を2025年4月から佐久間小学校に統合することと、休園中の浦川幼稚園を2025年3月末で閉園するよう望んでいます。

今回の要望で浦川小学校の統合は決定的に。統合予定の2年後、6年生になる児童は・・・。

<4年生 遠藤蒼介さん>
「楽しみかな」
Q.それはどうしてですか?
「佐久間小にはたくさん人がいるから、たくさん遊べる。しゃべったりできるから」

<4年生 山中陽菜さん>
「この学校も好きなので、あと2年間楽しみたいと思います」

150年の歴史がある浦川小学校の卒業生は約8,000人。要望書を提出した自治会連合会の井邉さんもOBの1人。閉校は苦渋の決断でした。

<佐久間地区自治会連合会浦川支部 井邉志久支部長>
「地域としてはやっぱり寂しいですかね。みなさん、そういう思いはあると思うんですが、まあ今回、子どもがいないものですから、これはちょっと仕方ないということで、みなさんは割り切ってくれるとは思います」

閉校が決定的となった状況ですが、約7km離れた佐久間小学校への交通手段など、議論の必要な課題は引き続き残ります。

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