【中国】10月の乗用車小売り伸びる、CPCA予測[車両]

中国自動車産業の業界団体である全国乗用車市場信息聯席会(CPCA)は11日、今年10月と11月の乗用車小売台数がともに前年同期比で伸びる可能性が高いとの見方を示した。新型コロナウイルス流行を受けて、比較対象となる前年同月の数値が低かったほか、政府の消費刺激策などが追い風になるとみている。

消費刺激策に加え、経済の上向きや年末にかけての販促活動も伸びを支える材料になると指摘した。出稼ぎを終えて地元に戻る農村部住民が増える季節に入ることも、農村部での自動車販売を押し上げると見通した。

国慶節連休(今年は9月29日~10月6日)に各地で行われた自動車販促も押し上げ要因になるとみられる。

CPCAは「新エネルギー車(NEV)」の販売も好調に推移するとの見方。炭酸リチウム価格の低下を受けたNEV製品値下がりの機運の高まりやガソリン価格の上昇を背景としたNEVの需要拡大をNEV販売の好材料に挙げた。

■ディーラー在庫が増加

自動車販売店などが加盟する業界団体の中国自動車流通協会(CADA)によると、今年9月の「中国自動車ディーラー在庫警戒指数」(数値が高いほど在庫圧力が強いことを示し、50を上回ると警戒水準とされる)は57.8だった。前月から0.9ポイント上昇し、2カ月ぶりの上昇。前年同期からは2.6ポイント上がった。50超えは15カ月連続。

CADAは市場の値下げ競争が一部消費者の様子見を生み、指数に響いたとの見方を示した。

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