デカ肉BBQで誘客 氷見の異業種協力 豚の半身、丸ごと調理

豚1頭の半身の焼き具合を確認するメンバー=氷見市小杉

  ●大型焼き機を製作、22日に第1弾

 氷見市内の宿泊、機械製造、飲食、食肉卸の異業種の経営者らが協力し、巨大な肉の塊を使ったバーベキュー(BBQ)で誘客する試みに挑戦する。ショーのように見せることを意識した大型の肉焼き機を製作し、イベントで活用する。第1弾として22日に市内で開くビアガーデンイベントで重さ約30キロの豚肉を使った「半身焼き」を提供する。

 氷見市小杉の宿泊施設「移り住みたくなる宿イミグレ」の松木佳太社長が「豚の丸焼き」のようなインパクトのある料理の提供を考えたのがきっかけ。市販の調理機器では対応できない大きさの肉料理を目指し、知人の電子部品・機械製造・中村機械の中村友輝専務、ワイン居酒屋・シャノワールの中路貴志店主、食肉卸・牛勝の細川勝弘社長らに相談した。

 中路さんが描いたイメージをもとに中村機械が大型焼き機を完成させた。長さ1.3メートルある豚1頭の半身にあたる枝肉をステンレス材で挟み、回転させながらあぶり焼きする。同社は氷見を盛り上げるイベントで活用してほしいと無償提供した。中村さんは「経験のない難しい仕事だったが、社員が遊び心を持ちながら注文にこたえるものができた」と振り返った。

 10日に練習会を開き、約6時間かけて焼き上げた。中路さんは「火加減が難しいが、びっくりするほどジューシーになった。本番が楽しみ」と意気込む。

  ●イベントに貸し出し

 細川さんは「これだけ大きな肉を丸ごと焼いた料理は県内では見たことがない」と話題性に期待した。

 松木さんは「食の力で氷見を面白くしたい。いろんな人の協力のおかげです」と感謝し、今後、肉焼き機は市内のイベントでの貸し出しに応じていく考えだ。

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