豪雨、猛暑乗り越え「開花」 コスモスウォッチング 空飛ぶクルマに夢膨らませ

空飛ぶ車と記念写真に納まる家族連れ=砺波市の砺波夢の平スキー場

  ●コックピットに試乗

 砺波市のとなみ夢の平スキー場で7日開幕した「となみ夢の平コスモスウォッチング」は7月の豪雨を乗り越え、かれんな花々がゲレデンを彩った。酷暑の影響も心配される中、無事に咲き誇った。会場には関西万博での運航が期待される「空飛ぶクルマ」が日本海側で初展示され、来場者は次世代の乗り物に夢を膨らませた。

 実行委員会によると、7月12~13日に県西部を中心に襲った豪雨の影響で、地元・五谷の住民が6月末にゲレンデにまいたコスモスの種の一部が芽の出る前に流される被害を受けた。「多くの人にコスモスを見てもらいたい」と住民が奮起し、種をまき直した。

 その後は酷暑が続き、9月も暑さが和らがず、開花を心配する声も漏れたが、10月に入って朝晩を中心に冷え込み、開幕に見頃を迎えた。実行委の前田幸雄会長は「集落のおじいちゃん、おばあちゃんの努力が実って良かった」と晴れやかな表情を見せた。

 会場を訪れた家族連れらは一面に咲くコスモスの花に顔をほころばせ、写真に収めた。

 空飛ぶクルマは9日までの展示期間中、18歳以下限定でコックピットに試乗できる。来場した子どもは心躍らせながら機体に乗り込み、家族が記念写真を撮った。会場周辺の上空ではヘリ遊覧も初めて行われた。

 今年は食を充実させ、コスモスの花びらで彩りを添えた「コスモス弁当」や地元産のサツマイモを使ったスイーツが登場し、地元特産の「せんだん山そば」や「ふく福柿」、サトイモの田楽、栗おこわ、山菜ご飯などが並んだ。

 4年ぶりの開会式では前田会長があいさつ、夏野修市長、川辺一彦市議会議長が祝辞を述べた。米原蕃県議と米原嘉孝砺波商工会議所会頭、五島辰夫市観光協会長が加わってテープカットした。

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