レジオネラ菌検出の「セントピアあわら」営業再開の時期に言及 市、原因や業務改善策も

 基準値を大幅に超えるレジオネラ属菌が検出され9月下旬から休業している温泉施設「セントピアあわら」(福井県あわら市)について、市は10月11日、今月中の営業再開を目指す考えを明らかにした。森之嗣市長は同日の定例会見で、指定管理者の越前健康開発(福井市)に業務改善を求め、報告書が提出されたと説明。今後、県と市で設備の安全性を確認し、水質検査の結果などを踏まえ最終的に営業再開を判断する。

 市によると、9月25日に同施設の「地の湯」の低温浴槽で基準値の2300倍のレジオネラ属菌の検出が判明、翌26日から全館で営業休止している。原因は、滅菌効果のある塩素系薬剤の注入機の不具合で、この注入機を交換。同27日に同社が該当の浴槽を再検査した結果、レジオネラ属菌は検出されなかった。10月4日にも全浴槽で水質検査し、近く結果が出るという。

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 同社が10日に市に提出した業務改善の報告書は、塩素消毒の手順を明確化し、これまで1日3回だった濃度検査を4回に増やし、結果を2人体制で確認するなどの内容。市は報告を受け、営業再開に向けて県坂井健康福祉センターと協議している。

 市によると、問題が明らかになって以降、11日までに利用者39人から体調不良の訴えがあった。そのうち検査を受けた人でレジオネラ属菌による感染症は確認されていないという。

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