カルヴィン・フィリップスの行く末は? マンチェスター・シティでポジションを争うか、冬にトッテナムへ移籍か

写真:出場機会が限られるK・フィリップスの決断は……?

第8節を終えてプレミアリーグの首位に立つトッテナムが、さらなる選手補強を求めているようだ。

イギリスラジオ局『talkSPORT』は11日、「トッテナムがマンチェスター・シティのMFカルヴィン・フィリップスに関心を寄せている。来年1月に移籍する可能性がある」と伝えた。

カルヴィン・フィリップスは2022年の夏、5500万ポンド(約101億円)の移籍金でリーズからマンチェスター・シティへと移籍した。現在、マンチェスター・シティから週給として15万ポンド(約2760万円)程度を受け取っているという。

給与水準があまり高くないトッテナムのチーム事情を考えれば、カルヴィン・フィリップスの年俸は決して安くない。これまで多くのゴールを決めてきたソン・フンミンが19万ポンド(約3500万円)ということを考えればなおさらだ。

カルヴィン・フィリップスは期待を抱いてマンチェスター・シティにやってきたが、熾烈なポジション争いに苦しみ、昨シーズンはプレミアリーグ12試合、リーグカップ2試合、FAカップ4試合、UEFAチャンピオンズリーグ3試合の出場にとどまった。ハムストリングの負傷により長期間戦列を離れた2021-22シーズンを除き、リーズでコンスタントに30試合以上に出場してきたことを考えると、出場機会が十分に得られているとは言い難い。

プレミアリーグ、FAカップ、CLのトレブルを果たしたマンチェスター・シティに身を置く彼の心の中では、出場欲求と理性、そして感情が複雑に揺れ動いていることだろう。

そうして移籍を視野に入れ始めたカルヴィン・フィリップスに、トッテナムが接近したものと見られる。同メディアは「トッテナムがカルヴィン・フィリップス獲得のために水面下で動いている。マンチェスター・シティが承認するかは未知数だが、スムーズに事が運ぶ可能性もある」と伝えた。

現在、トッテナムはリーグ戦で6勝2分け、勝ち点は20。勝ち点でライバルのアーセナルと並んでいるが、得失点差でリードし首位に立っている。序盤戦においては、アンジェ・ポステコグルー監督の攻撃サッカーが結果を残している。しかし、いつまた折れるかは分からない。

マンチェスター・シティではロドリが3試合の出場停止処分を受けたが、カルヴィン・フィリップスはチャンスを得ることができずベンチにとどまった。ロドリ不在時に中盤を任されたのは、主にマテオ・コヴァチッチとリコ・ルイスだった。

トッテナムでは今、イヴ・ビスマとパペ・サールが中盤を担っている。冬の移籍市場に近づくにつれ、ロドリゴ・ベンタンクールも復帰してくるだろう。逆にピエール=エミール・ホイビュアはアトレティコ・マドリードに発つ可能性がある。ベンチに追いやられたエリック・ダイアーも同じくチームを去る可能性がある。

トッテナムは少なくとも4位以内に入り、来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場を目指している。多様な選手の組み合わせを試しているところだが、冬の移籍市場でカルヴィン・フィリップスが加わりフィットすれば、かなりのシナジー効果が期待できる。

移籍実現のカギは、トッテナムとマンチェスター・シティ、そしてカルヴィン・フィリップスの三者間で条件が整理できるかどうかだ。カルヴィン・フィリップスをめぐってはニューカッスルやアトレティコ・マドリードも関心を示している。

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