お茶を飲んで、交通事故を減らそう―。高齢者を対象にした交通安全講座が京都府宇治市宇治の市生涯学習センターで開かれ、交通心理士が茶の効能が事故抑止につながることを説明した。認知症や認知機能の低下を防ぐ成分が多く含まれており、「地元の特産品を活用しない手はない」と訴えた。
茶をテーマにした同講座は、宇治市交通安全対策協議会や京都府警宇治署などが初めて開催した。65歳以上の市民37人が参加した。
交通心理士の藤田祥一さんと小林和樹さんは、高齢者が交通事故に遭わないようにするには、認知機能の維持が特に重要と説いた。「バランスの取れた食事が大事」と強調し、茶やワインに含まれる良質なポリフェノールの積極的な摂取を呼びかけた。
茶については、特有のポリフェノールであるカテキンなどの成分も解説した。緑茶を一日2杯以上を飲む人は認知機能が下がりにくく、認知症を発症しにくいという研究結果を示した上で、「昔からお茶を飲んできたことにはちゃんと意味がある」と話した。
続いて、福寿園宇治工房(同市宇治)の森口正人さんが茶のカフェインが眠気を防ぎ、注意力の向上に役立つことなどを説明した。