ガソリン価格の高騰で家計を圧迫…安く入れる7つの方法

原油価格の高騰や円安の進行によってガソリン価格は急上昇。資源エネルギー庁「石油製品価格調査」によると、2023年9月4日のレギュラーガソリン平均価格は186.5円と、過去最高値を更新しています。政府もガソリン価格を安くするために補助金を延長しているものの、いつまで続くかはわかりません。このような状況ですから、ガソリンを少しでも安く入れたいと考えるのは当たり前ですね。

そこで今回は、ガソリンをできるだけ安く入れる方法を7つご紹介します。


ガソリンを安く入れる方法1:安いガソリンスタンドを選ぶ

ガソリンの価格は、ガソリン会社ごとに決まっているわけではなく、店舗によって異なります。同じガソリン会社のガソリンスタンドでも、高いところ、安いところがあります。当たり前といえばそうなのですが、安いガソリンスタンドを選んだほうがお得ですよね。

ガソリン価格が高くなりがちなところとして知られているのが、高速道路のガソリンスタンド。一般道よりもリッター5円から10円程度も高い場合もあります。もちろん、高速道路を走っていてガソリンがなくなりそうなら仕方ないのですが、そうならないように事前に給油しておきましょう。

また、給油や清掃などを店員さんがしてくれるフルサービスのガソリンスタンドは、人件費がかかる分ガソリン価格が高くなりがちです。石油情報センター「セルフSS出店状況」によると、2023年3月末時点の全国のガソリンスタンド27,963店のうち、セルフのガソリンスタンドは10,721店、全体の38.3%。都道府県別のセルフ率は2割台~5割台と幅があります。

「セルフで給油したことない」という方もいるかもしれませんが、今は給油機が音声でわかりやすく案内してくれます。給油機のモニターで油種や給油量を決め、支払い方法を選択。静電気除去シートに触れてから車の給油口に指定のノズル(レギュラー:赤、ハイオク:黄、軽油:緑)を入れ、レバーを引いて給油するだけです。一定量まで入れると自動的に給油がストップするので、あふれる心配はありません。

フルサービスのガソリンスタンドが多い地域ならば、セルフのガソリンスタンドを探すとよいでしょう。

反対に安くなりがちなのが、国道などの大きな道路沿いで、たくさんのガソリンスタンドが集まっているようなところ。こうした地域では、価格競争が起きるため、比較的安くガソリンを入れることができます。

ガソリン価格の比較サイト「gogo.gs」では、ユーザーの投稿による各店舗のガソリン価格をチェックできるので、給油前にのぞいて安いところを探しましょう。

もっとも、いくら安いからといって、あまり遠くのガソリンスタンドに行くのは考えものです。たとえガソリンが安くても、往復のガソリン代と時間が無駄になってしまいます。せいぜい、今いるところから5~10分圏内のところで選ぶとよいでしょう。

ガソリンを安く入れる方法2:割引セールやキャンペーンを狙う

店舗によっては、指定の日にちや土日、あるいは深夜の時間帯などに給油するとリッター1円~3円程度の割引をしている場合があります。毎月のイベントの予定表が店舗に貼られている店舗もあるので、あらかじめチェックしておくといいでしょう。

また、ガソリンスタンドのメールマガジンに登録したり、LINEの友達登録をしたりすると、クーポンが配信される場合もあります。こちらも、店舗により特典の内容はさまざまですが、身近でよく使うガソリンスタンドを決めて、集中して使うようにして特典を逃さないようにしましょう。

ガソリンを安く入れる方法3:SDカードや地方自治体の各種割引を適用する

ガソリンの割引を受けられるサービスもいろいろあります。

たとえば、自動車安全運転センターのSDカードは、1年以上無事故・無違反の安全運転者(Safe・Driver)が発行できるカード(670円)。ガソリンスタンドによっては、SDカードを提示することでガソリンが会員価格で入れられます。

リログループ(8876)の株主優待「リログループ株主優待Club Off」では、対象のコスモ石油やENEOSの店舗での給油がリッター1円~3円引きにできます。なお、リログループの株価(2023年9月21日時点)は100株の単元株で15万6600円です。

また、各都道府県で実施している子育て応援パスポート事業のパスポートを提示することで、ガソリンがリッター1円~3円引きにできる場合もあります。

いずれも、対象店舗は限られていますが、もしお住まいの近くに利用できる店舗があれば活用しない手はありません。

ガソリンを安く入れる方法4:ポイントを貯める

給油することでポイントが貯められるガソリンスタンドもあります。ポイントカードを給油機の案内にしたがって読み込ませる(または店員に提示する)と、現金払いであってもポイントが貯まります。

また、後述するクレジットカードでの支払いと組み合わせることで、ポイントの二重取り(ポイントカードのポイント+クレジットカードのポイント)も可能です。ガソリン価格は安くならなくても、ポイントを貯められれば実質的には割引になったのと同じです。たとえば、次のようなポイントが貯められます。

●ENEOS
燃料油の購入2Lにつき1ポイント、燃料油以外の購入200円につき1ポイントのTポイント・楽天ポイント・dポイントが貯められます。貯まったポイントは1ポイント=1円分で給油に利用可能。ポイントカードを持っていない人でも、ENEOSの店舗で作ることができます。

●コスモ石油
ガソリン・軽油・灯油の給油200円につき1ポイントの楽天ポイント・dポイント・WAON POINTが貯められます。楽天ポイントとdポイントは1ポイント=1円分で給油に利用できます。

●apollostation
ガソリン・軽油・灯油の給油2Lにつき1ポイントの楽天ポイント・Pomtaポイントが貯められます。

ガソリンを安く入れる方法5:ガソリン会社のアプリを使う

ガソリン会社各社が提供する公式のスマホアプリを利用すると、割引のクーポンなどが手に入ります。

●ENEOS「ENEOSサービスステーションアプリ」
ENEOSサービスステーションアプリは、全国のENEOS店舗で使える公式アプリ。スマホでQRコードを表示させ、読み込ませることで、給油から支払いまで完結する「モバイルEneKey」を利用できます。ポイントカード代わりにもなり、Tポイント・楽天ポイント・dポイントを貯めることができます。登録した店舗で使えるアプリ限定の割引クーポンも届きます。

●コスモ石油「入れトク!」
コスモ石油の公式アプリ「入れトク!」も、クーポンやセール情報が配信されるアプリ。登録した店舗で利用できるクーポンが配信されます。後述する「コスモ・ザ・カード・オーパス」と連携させることで会員用の給油価格でガソリンを給油できるうえ、「コスモSSPay」で支払えばクーポンの使用と支払いがアプリひとつでできるようになります。コスモ石油を普段から利用しているならば、ぜひ入れておきたいアプリです。

●apollostation「Drive On」
出光が提供するアプリ「Drive On」では、登録時に最大リッター7円引のクーポンがもらええるほか、給油や洗車などの割引クーポンももらえます。指定されたミッションを達成すると飲食店などのクーポンが当たるキャンペーンにも参加できます。

ガソリンを安く入れる方法6:ガソリン会社発行のクレカを使う

ガソリン会社が発行しているクレジットカードを使用すると他の方法よりもはるかに安い単価で給油することができます。

●ENEOSカード
ENEOSで利用できるENEOSカードには「C」「P」「S」の3種類があります。

ENEOSカードCは、毎月のカード利用額に応じてガソリン代・軽油代の割引が割引に。最大でリッター7円安くなります。

ENEOSカードPは、ENEOSで1000円利用するごとに30ポイント、ENEOS以外の利用で1000円ごとに6ポイントのポイント還元が得られます。貯まったポイントは1000ポイント=1000円で、ENEOSのガソリン代として使えます。

ENEOSカードSは、いつでもガソリン・軽油がリッター2円引き、灯油はリッター1円引きになります。また、ENEOSでのカーメンテ商品やショッピングの支払いに利用することで1000円ごとに20ポイント貯まります。貯まったポイントは1000ポイント=1000円で、ENEOSのガソリン代として使えます。ただし、ガソリン代を支払ってもポイントは貯まりません。

●コスモ・ザ・カード・オーパス
コスモ石油での給油がお得になるコスモ・ザ・カード・オーパスは、入会特典で燃料油50リットル(最大500円)が請求時に割引に。また、コスモ石油での給油が会員価格になります。

●apollostation card
apollostation cardは、出光系列のガソリンスタンドで給油するときに使うと、いつでもガソリン・軽油がリッター2円引き、灯油がリッター1円引きになります。また、オプションサービスの「ねびきプラス」(年会費550円、初年度無料)を利用すると、毎月のクレジットカード利用金額に応じてガソリン代が最大リッター10円引きになります。

ガソリンを安く入れる方法7:ガソリン会社以外のクレカを使う

ガソリン会社以外のクレジットカードの中にも、ポイント還元率が高くなるなど、お得なものがあります。

●dカード
dカードは通常、100円(税込)利用ごとにdポイントが1ポイント貯まります。ENEOSでdカードを利用すると、200円(税込)ごとに1.5%(dカード決済で100円(税込)につき1ポイント+特約店ポイントで200円(税込)につき1ポイント)の還元が受けられます。

●JCBカード
JCBカードは通常、1,000円(税込)利用ごとにOki Dokiポイントが1ポイント貯まります。apollostation、出光SS、シェルSSでJCBカードを利用すると、1,000円(税込)利用ごとにOki Dokiポイントが2ポイント貯まります。

なお、楽天カードでもdカードと同様、ENEOSでの給油でポイントが最大1.5%になる(100円(税込)で1ポイント+200円(税込)で1ポイント)キャンペーンを行っていましたが、2023年9月30日をもって終了。10月からは「100円(税込)で1ポイント」のみとなってしまいました。


ガソリンをできるだけ安く入れる7つの方法を紹介してきました。たったリッター1円、2円の違いであっても、車を使う頻度が多い人ほど大きな差となります。できることから取り入れて、ガソリン代を節約していきましょう。

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