ロダン「考える人」が陸前高田に 市立博物館で11月3日公開

陸前高田市立博物館に展示される「考える人」(名古屋市博物館提供)

 フランスの彫刻家ロダンの代表作「考える人」は11月3日から、陸前高田市立博物館に展示される。収蔵する名古屋市博物館が大規模改修に伴い長期休館することから、東日本大震災を機に友好協定を結んだ陸前高田市に無償で貸し出される。期間は2026年秋までの3年間を予定。

 名古屋市博物館によると、貸し出されるブロンズ像は、高さ1.8メートル、重さ900キロ。1977年の開館当時に市民が購入し、市に寄贈した。公式の型から鋳造された大型のグランドモデルは、国立西洋美術館(東京)など国内に4点しかない貴重な像となる。

 同博物館が改修工事中の仮置き場を検討した際、17年に「友好館」の提携を結んだ陸前高田市で展示する案が浮上。搬入が可能か調査した上で正式に決まった。輸送や設置の費用は名古屋市が負担する。像は取り外し可能な台座と併せて今月末に搬入され、入り口付近の展示ロビー中央に設置する予定。

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