大村市長選 立候補予定者3人 優先政策など公開討論

それぞれの主張を述べた(左から)園田氏、北村氏、稲富氏=大村市、シーハットおおむら

 任期満了に伴う大村市長選(22日告示、29日投開票)を前に、立候補予定者3人の公開討論会が12日、同市幸町のシーハットおおむらであった。高校生を含む市民200人以上がそれぞれの訴えに耳を傾けた。
 主権者意識の向上につなげようと大村青年会議所が主催。出馬の意向を表明した現職の園田裕史氏(46)、前県議の北村貴寿氏(50)、歴史研究家の稲富裕和氏(70)が登壇した。
 優先度の高い政策について問われ、園田氏はボートレース大村の収益で小中学校舎の建て替えや、新文化ホール・体育館・武道館の建設を進め「子どもが夢を持ち高齢者が健康になる、暮らし続けたいと思える」町にすると述べた。
 北村氏はボートの収益をソフト事業として「教育と福祉に使うべき」と訴え、給食費の無償化に取り組むと宣言。同時に歳出改革を進め、市長の退職金を辞退すると述べ「改革の痛みを共有したい」と語った。
 稲富氏は「子どもたちに健全な夢と大きな希望を与えるのが務め」と主張。16世紀の天正遣欧少年使節を挙げ「どうして今(同じようなことが)できないのか。ばらまきより教育が一番大切だ」と話した。
 また、若者に知ってほしい政策を聞かれ、園田氏は商業施設の誘致に向けた環境整備に言及。北村氏はリスキリング(学び直し)支援を掲げ、稲富氏は自分たちで町づくりを行う気概を持つ必要性を説いた。

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