元警察官に有罪判決 部下のリュックからクレカ盗みキャンプ用品買う

窃盗事件が起きた滋賀県警守山署

 部下のクレジットカードを盗んで物品を購入したとして、窃盗などの罪に問われた元滋賀県警守山署地域課巡査部長(30)=懲戒免職=の判決公判が13日、大津地裁であり、西脇真由子裁判官は懲役1年10月、執行猶予3年(求刑懲役2年)を言い渡した。

 判決によると、被告は部下の男性警察官のクレジットカードを使うなどして2月22日~3月18日、ガソリンスタンドで計1万7千円分を給油し、キャンプ用のローテーブルとグラウンドシート(計8万4500円相当)を購入した。カードは、守山署の更衣室で部下のリュックサックに入っていた財布から抜き取ったという。

 判決理由で、西脇裁判官は、収入を超える遊興で金銭に窮していたという動機に酌むべき事情はないとし「警察官の立場で犯行に及んだ点は非難に値する」と指摘。また、部下からカードの不正利用について相談された際、暗に犯人捜しを諦めるよう申し向ける言動をしたことについては「刑事責任は軽くない」とした。一方で、全ての被害者に弁償を申し入れて一部と示談が成立していることなどから執行猶予を付けた。

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