「議会軽視だ」“寝耳に水”発言 新たな火種でまたもや紛糾 静岡県知事と県議会の“溝”深まる

川勝知事の言動をめぐり、県議会がまたも揺れています。10月13日の本会議で知事の給与減額案が採決される予定でしたが、12日の知事の発言を受け、議会は紛糾。異例の緊急質問が行われる事態になりました。知事と議会との溝はどこまで深まるんでしょうか。

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<自民改革会議 河原崎聖県議>
「自民改革会議を代表し、緊急質問をさせていただきます」

13日午後、静岡県議会の最終日に起きたのは川勝知事への緊急質問。

<自民改革会議 河原崎聖県議>
「今回の知事の発言は議会軽視の姿勢があからさまになったと受け止めざるを得ませんが、知事ご自身の認識について伺います」

<川勝平太知事>
「当然のことながら、しかるべきタイミングで県議会でお諮りいたします。お諮りしなければなりません。いついかなるときも公人であるということを強く意識したうえで緊張感を持って県政運営に取り組んでまいります」

議会の最終日になっても異例の対決姿勢。新たな火種となったのは12日の知事の発言です。

関係者によりますと、川勝知事は静岡県内の商工会議所会頭との懇談会の中で、県内で開催中の日中韓による文化事業「東アジア文化都市」のレガシーを継承する拠点を三島市につくりたいと話したということです。

事前の報告がなく、県議たちにとっては、まさに「寝耳に水」。13日朝、県の担当者が会派に説明に回る事態に陥りました。

県議会の本会議はいったん休憩に。自民改革会議は対応を協議し、知事への緊急質問を行うことを決めたのです。

<自民改革会議 河原崎聖県議>
「議会として承知していないばかりか、我が会派所属の地元・三島市選出の県議すら全く聞いておりません。これでは、知事がこれまで本会議や委員会の中で繰り返し述べてきた議会とのコミュニケーションを密にしたいとの発言は何だったのか」

<川勝平太知事>
「東アジア文化都市の取り組みを一過性に終わらせることがないよう、レガシー創出に向けた私の思いを語ったものであります。今回において、議会の皆さまとコミュニケーションを図る努力をしていくという様に答弁した私の考えは変わっていません」

今後は不適切な発言をしないとした上で「議会と、さらなるコミュニケーションを図る」と説明していた知事ですが、その発言の信頼性を失う状況となりました。

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