ガザにイスラエル限定的地上作戦 人質情報収集、死者3500人超

がれきの中から救出され負傷した少年を運ぶパレスチナ人ら=14日、パレスチナ自治区ガザ南部(ロイター=共同)

 【エルサレム共同】イスラエル軍は13日、パレスチナ自治区ガザで今回の戦闘後初の限定的な地上作戦を行ったと発表した。歩兵や戦車部隊がイスラム組織ハマスの武器を破壊、拘束された人質の情報を収集した。イスラエル軍がガザ北部住民に通告した24時間の南部への避難期限は13日深夜に経過したが、軍は14日も避難を求めた。近く全面的な地上侵攻や大規模攻撃が始まるとの観測もあり、情勢は緊迫。双方の死者は計3500人以上になった。

 イスラエル在住邦人の退避の動きが加速。日本人51人が同乗した韓国軍の輸送機が日本時間14日深夜、ソウル郊外の軍用空港に到着した。14日には日本政府手配のチャーター機1便がアラブ首長国連邦(UAE)ドバイに向かう。退避を巡る不測の事態に備え、航空自衛隊の空中給油輸送機1機と輸送機2機がアフリカ東部ジブチへ出発した。

 イスラエル軍は現地時間14日午前10時~午後4時、ガザ北部住民に南部への二つのルートでの避難を認めた。AP通信はガザからエジプト側への外国人の越境にイスラエルと米国、エジプトが合意したと伝えた。

パレスチナ自治区ガザの破壊された自宅から南部へ避難する住民ら=13日(ゲッティ=共同)
12日、パレスチナ自治区ガザ近くで活動するイスラエル軍の戦車(ゲッティ=共同)
イスラエルから退避する人々に水などを渡す韓国軍関係者(韓国国防省提供・共同)

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