【装蹄師・西内荘コラム】来週は装蹄競技会

秋も深まってきました。とはいえ装蹄するとまだまだ半袖でないと汗だくになる栗東トレセンですが、競走馬に鉄の蹄鉄を履かしていた頃は、カンテキに焼けた蹄鉄を持って厩舎移動をしていたし、夜は装蹄所に帰って火床で造鉄してましたから今よりずっと汗だくの作業でした。

来週、装蹄競技会が宇都宮でありますが、競技は装蹄と造鉄と装蹄判断から審査され優勝者が決まります。中でもパフォーマンス的に造鉄に関心が集まりますが、今の競走馬はアルミニウムの兼用蹄鉄なので造鉄する作業が無く、競走馬の仕事をしている者にしてみるとこの大会に出場するのには、にわかに造鉄の練習をして行くことになります。

今年は弟子が出場

とはいえ、以前のように2火力で蹄鉄を完成するのでは無く、アメリカの大会と同じ今の何回でも鉄を焼いていいルールだと上手下手がわかりにくいので、合鉄造鉄の頃の職人技の大会のほうが私的ながら楽しかったのですけどね。わたしも40年前に北米大会に出たことがありますが、その時は完成された蹄鉄が出来上がることを初めて見て関心しました。いまさらながら何回でも蹄鉄の焼き直しができるのであれば当然の事、日本の鍛造技術を懐かしく思います。今年はうちからも1人出るのですが、仕事の合間の練習で、にわかではありますが頑張ってほしいです。

今週は秋華賞に出走馬がいないので、新潟日曜日の菅名岳特別のルクスフロンティアが推し。蹄壁が薄く蹄が悪いので、蹄機を促するために効果的なシルバークイーン蹄鉄を接着装蹄しました。

●10月14日(土)
・新潟
2R ルクスマーベリック
6R ドゥーカスコーリ
7R コスモダークナイト
12R スモーキンビリー

・東京
6R スマートメイプル

・京都
5R カレンデリスモンド
7R サンデーファンデー
9R ルクスドヌーヴ
11R エナハツホ

●10月15日(日)
・新潟
10R ルクスフロンティア

・東京
4R リネアグローリア

・京都
1R ゴールドサーベル
ヤマニンアラクリア
9R サイモンザナドゥ
10R ゴールドエクリプス

以上が装蹄から感じた好感触馬です。

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