宇都宮・飛山城史跡公園 28日、LRT開業など記念しイベント 武者行列など実施

北の上空から眺める飛山城史跡公園。鬼怒川(右)の段丘上に位置し、豊かな自然が残る=ドローンから

 【宇都宮】LRT停留場から徒歩約20分の「飛山城史跡公園」。四季折々の自然や高台の眺望を楽しみながら、中世の堀跡や復元された建物など歴史を満喫できるスポットだ。指定管理者のNPO法人飛山城跡愛護会は28日、LRT開業と会結成20周年を記念したイベントを行う。

◇ほかにもWeb写真館に写真

 飛山城は鬼怒川左岸の段丘上に位置する平山城。広さ14ヘクタールで、東と南は二重の堀、西と北は鬼怒川に守られていた。鎌倉時代に築かれ、1590年に豊臣秀吉(とよとみひでよし)の命令で廃城になるまで約300年続いたという。1977年に国史跡に指定され、中世の掘立(ほったて)柱建物や古代の竪穴建物などが復元されている。

 出土品を展示する「とびやま歴史体験館」は、体験メニューも豊富にそろう。竹馬やこま回しなどの昔遊びは無料。勾玉(まがたま)や埴輪(はにわ)作り、火おこしなどは50~300円で挑戦できる。戦国時代の衣装体験(300円)に家族で参加した東峰町、会社員柳田匠(やなぎたたくみ)さん(36)は、「甲冑(かっちゅう)の重さは想像以上。昔の人はすごい」と中世に思いをはせていた。

 愛護会は28日、地元児童や保護者による武者行列を行う。足軽姿でLRT停留場「平石中央小学校前」と「清原地区市民センター前」から乗車し、「飛山城跡」で降車。甲冑姿の武将と合流し、午前10時ごろ公園へ出発する。到着後、星の杜(もり)中・高校の書道部員が書道パフォーマンスを行う。

 同会の岡本典幸(おかもとのりゆき)理事長(68)は「LRT開業で先月は例年の倍の3千人が訪れた。イベントでさらに盛り上げたい」と話している。雨天順延。(問)体験館028.667.9400。

戦国時代の衣装体験をする来場者

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