福井鉄道(本社福井県越前市)は10月14日、福武線の日中の急行を取りやめるなど運行本数を約2割減らすダイヤ改正を実施した。上下線の総運行本数は平日が105本から80本、土日曜は98本から76本となった。
減便の中心は午前10時~午後3時台で、1時間に1本あった急行を廃止。急行が担っていたえちぜん鉄道との相互乗り入れは普通列車で行う。11月末までは特定日の午前と午後に上下1本ずつ、計4本の臨時急行を設定。臨時急行はたけふ新、神明、福井城址(じょうし)大名町、福井駅のみに停車する。
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同社は慢性的な運転士不足に悩まされており、これまでは残業などで対応してきた。減便は運転士不足などを理由としており、来春に予定する運賃引き上げと合わせ労働環境の改善を図る。県も9月補正予算で地域鉄道人材確保支援事業を新設した。
ダイヤ改正初日の14日、乗客からは利便性が低下し困惑する声が聞かれた。田原町駅(福井市)の待合室にいた部活帰りの女子高校生は「土曜はいつも駅に着いたらスムーズに急行に乗ることができたけど、今日は普通電車まで待たされた」。乗車時間待ちに加え福井駅を経由するため、30分以上帰宅が遅くなるという。
大阪府から観光で訪れた60代男性は「せっかく北陸新幹線が福井にやってくると盛り上がっているのに」と、2次交通の利便性低下を心配していた。
鉄道ダイヤ改正に合わせ、福鉄バスも同日にダイヤ改正をした。詳細は同社ホームページなどから。