毛並みふさふさ珍獣の群れ? 丹波篠山の田んぼに出現、正体は…解体後はおいしく食卓へ

毛の長い不思議な動物のようにも見える「稲木干し」の稲穂=丹波篠山市栃梨

 田んぼに巨大な珍獣!? 兵庫県丹波篠山市栃梨の田園地帯に、今年もふさふさとした長毛の巨獣の群れが登場した。脚は6本だったり、8本だったり。二つの田に計10頭。体長10メートルを超えるものも。毛に覆われた顔からは長い角や鼻が飛び出し、のっし、のっしと歩き出しそう?

 絶滅した、古代の草食獣? 正体はもちろん、近所の農家が刈り取り、天日干しした稲穂だ。3段の稲木掛けで、にょきっと伸びた竹が角や鼻にも見える。

 稲の品種はイセヒカリ。家族5人で食べる分を無農薬で栽培しているという。巨獣は解体され、親子においしく食される運命というわけだ。陽光をたっぷりと浴びて、秋の実りはさらに味わいを増す。(堀井正純)

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