かごしま国体第8日 バドミントン 長崎県勢躍動、2種別8強入り

 特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」第8日は14日、鹿児島県内各地で17競技が行われ、長崎県勢はバドミントンの成年男子と少年女子が準々決勝に進出した。成年男子は19年ぶり、少年女子は4年ぶりの8強入り。
 アーチェリーの成年男子は予選3位で決勝トーナメント(8チーム)に進み、入賞を確定させた。青島鉄也(日体大)は個人2位の健闘だった。少年男子も12位で決勝トーナメント(16チーム)に進出。相撲成年は順当に決勝トーナメント(16チーム)進出を決めた。
 陸上勢は入賞ラッシュ。少年男子A300メートルの植松康太(長崎南高)が33秒27で3位に入ったのをはじめ、少年女子共通走り幅跳びの榎並彩(純心女高)が5メートル89(追い風参考)で5位、成年男子やり投げの鐘ケ江周(東京品川病院)が71メートル47で6位に入った。馬術成年女子の柿平紗枝(アシェンダ乗馬学校)はトップスコアで2位に入り、13日の標準障害飛越5位と合わせて2種目入賞。自転車少年男子スプリントの田中衛太(鹿町工高)は7位だった。
 一方、4連覇中だった銃剣道成年は、初戦で山口に1-2で敗れた。
 第9日は15日、各地で17競技を実施する。

◎成年男子19年ぶり、少年女子4年ぶり

 バドミントン勢が躍動した。瓊浦高OBの大学生3人で編成した成年男子が19年ぶり、諫早商高単独の少年女子は4年ぶりに8強入り。成年男子の片岡監督(喜々津中教)は「選手の頑張りに尽きる。競った中で攻め切れた」、少年女子の西山監督(諫早商高教)は「ここまでやってくれるなんて…。粘り勝ち」と賛辞を惜しまなかった。
 茨城と対戦した成年男子は、高校時代にペアを組んでいた中島(法大)と杉本(日体大)のダブルスが勢いをつけた。南部九州インターハイ個人ダブルス準V、茨城国体3位などの実績を誇るペアは、第1ゲームを落としたが、第2ゲームから本領発揮。息の合ったコンビネーションで2ゲームを連取して先勝した。
 2人の2学年下で第1シングルスの田中(法大)は、いい流れをしっかり引き継いだ。「九州ブロックは足を引っ張ったので自分で決める」。1-1で迎えた最終ゲーム。序盤から果敢に攻め続け、最後は得意のジャンピングスマッシュをコートにたたきつけた。
 埼玉栄高単独の埼玉に挑んだ少年女子は驚異的な粘りを見せた。ダブルスを落として、2年生の第1シングルス根波もマッチポイントを握られたが、ここから焦らずに反撃。「今まで練習でやってきたことをやりきるだけ」。2-1で逆転勝ちして、チーム唯一の3年生、第2シングルスの岸本につないだ。
 岸本はつないできた思いを力に変えた。「ここで負けたら後輩たちに申し訳ない」。世代別日本代表相手に一歩も引かなかった。シャトルをコースに打ち分けて自らのペースに持ち込み、最後は2-1で競り勝った。
 きょう15日、成年男子は5連覇中の富山、少年女子は佐賀との準々決勝に臨む。「ここまで来たら意地」。同じ言葉を口にした選手たちの目標は、2種別そろっての4強入りだ。


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