福岡がクラブ史上初の決勝進出! 名古屋の猛攻かわし初タイトルに王手【ルヴァンカップ】

15日、YBCルヴァンカップ準決勝第2戦の名古屋グランパスvsアビスパ福岡が豊田スタジアムで行われた。

2年ぶり2度目のルヴァンカップ制覇を目指すものの、11日に行われたアウェイの第1戦を0-1で落とした名古屋。ホームの後押しを受ける第2戦では2点差以上の勝利が求められた。長谷川健太監督は4日前の第1戦からスタメンを3人変更。ベンチスタートだったキャスパー・ユンカーが最前線に入り、内田宅哉が右ウイングバック、吉田がボランチで先発。シャドーの位置では和泉が永井とコンビを組んだ。

一方、先勝して豊田スタジアムに乗り込んだ福岡は引き分け以上でクラブ史上初の決勝進出。第1戦でターンオーバーを敢行した長谷部茂利監督はそこからメンバーを5人入れ替え、決勝点をあげた鶴野もベンチから出番をうかがうことに。前線は1トップがウェリントン、2シャドーが山岸と紺野という並びになった。

立ち上がりから押し込む福岡は、前のミドルシュートで名古屋ゴールを牽制する。するとそこで得た右CKから先制に成功。紺野の左足インスイングのクロスから三國とGKランゲラックが競り合うと、ゴール前で混戦が発生。最後はウェリントンが右足で押し込み、開始5分で福岡がリードを得た。

その後も組織的な守備を攻撃へと繋げていく福岡。17分には紺野のミドルシュートが飛んだが、GKランゲラックがキャッチした。

押され気味の名古屋は右サイドを中心に打開を図るが、決定機には至らない。それでも19分、永井の右足ミドルがゴール左上隅へと飛んだが、これはわずかに枠を外れた。

徐々にペースを掴み始めた名古屋は21分にネットを揺らす。右からのグラウンダーのクロスをユンカーがそらすと、ゴール前に飛び込んだのは永井。右足でゴールに流し込んだが、VARによるチェックの結果、永井のオフサイドが認められ、得点は取り消された。

救われた福岡は右シャドーの紺野が存在感を発揮する。25分、右サイドからカットインするとファーサイドへ左足シュート。これはGKランゲラックのファインセーブに遭った。29分にもスルーパスに抜け出した紺野が右サイドからボックス内へ切り込み、左足を振ったが、こちらはゴール右へと外れた。

前半終盤にかけては名古屋が攻勢に。39分には森下のミドルシュートが枠を捉えたがGK永石がセーブ。前半アディショナルタイムにも森下がボックス内で左足シュートを放ったが、またしてもGK永石が立ちはだかった。

後半頭から動いたのは2戦合わせて2点をリードする福岡。3バック右の三國に代えてドウグラス・グローリ、ボランチの森山に代えて井手口をピッチに送り出した。

両チームともに積極的にゴールを目指す中、53分に名古屋に転機が訪れる。FKの早いリスタートから右サイドを崩すと、最後はボックス内でユンカーが倒されPKを獲得。しかし、VARによるチェックとオンフィールド・レビューの結果、ノーファウルに判定が覆り、PKも取り消し。一悶着経てドロップボールで試合が再開された。

このタイミングで紺野に代えて金森を投入した福岡。追いかける名古屋も後に続き、64分に森島、前田、中島を起用。中島とユンカーの2トップに、和泉、森島の2シャドーと形も変え、攻撃に振り切った。

74分には久々ベンチ入りの米本、83分には久保を投入した名古屋だが、引いてカウンターを狙う福岡の守備をなかなか崩すことができない。86分にはついにユンカーのシュートが枠を捉えたが、GK永石が至近距離でセーブした。
福岡のGK永石は89分にまたもチームを救う。左ポケットから森下の強烈な左足シュートがニア上に飛んだが、素早く反応し、弾き出した。

8分の追加タイムが取られた中、福岡の長谷部監督は残り2枚の交代カードを使いながら逃げ切りを図る。最終盤にもGK永石のセーブがあり、福岡は無失点のまま試合終了。2戦合計2-0とした福岡がクラブ史上初の決勝進出を決め、クラブ初タイトルに王手をかけた。

名古屋グランパス 0-1(AGG0-2) アビスパ福岡
【福岡】
ウェリントン(前5)

© 株式会社シーソーゲーム