サウジイラン両外相と電話 中国外交トップ、ガザ情勢

王毅共産党政治局員兼外相=9月

 【北京共同】中国外務省は15日、王毅共産党政治局員兼外相がサウジアラビアとイランの両外相と、それぞれ電話会談したと発表した。王氏はパレスチナのイスラム組織ハマスとイスラエル軍の戦闘に関し「市民への攻撃に反対する」と主張。サウジ側との会談で、イスラエルの軍事行動は「自衛の範囲を超えている」と名指しで批判した。

 王氏は14日にサウジのファイサル外相、15日にイランのアブドラヒアン外相と相次いで意見交換。「当事者は事態を悪化させる行動を取るべきではない」などと述べ、自制を訴えた。

 イスラエルに対し、国際社会の呼びかけに耳を傾けるべきで「暴力に暴力で応じれば大きな犠牲を生み出す」と主張したが、ハマスを直接非難することはなかった。サウジとイランの両外相は、政治的な解決に向け「中国の力が発揮される」ことに期待を示した。

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