「バキッ」「ドスン」ぶつかり合う神輿 灘のけんか祭り本宮 かけ声と歓声響く

3基の神輿を激しくぶつけ合う木場地区の氏子たち=15日午後、姫路市白浜町(撮影・笠原次郎)

 播磨を代表する祭礼の一つで、「灘のけんか祭り」と呼ばれる松原八幡神社(姫路市白浜町)の秋季例大祭は15日、本宮を迎えた。秋晴れの下、3基の神輿が激しくぶつかり合う名物の「神輿合わせ」が披露され、練り場のあるお旅山を埋めた観衆が見入った。

 旧灘七カ村(地区)のうち、祭りを取り仕切る「年番」が神輿を担ぐ習わし。午後2時過ぎ、木場地区の氏子とともに神輿がお旅山の練り場に姿を現すと、待ちわびた見物客から歓声が上がった。

 神輿は激しくぶつけ合うほど神意にかなうとされる。「バキッ」「ドスン」。衝突のたびにごう音が響き、屋根がきしみ、装飾が飛び散った。男たちの威勢のいいかけ声が、すり鉢状の舞台にこだまし続けた。

 他の6地区もお旅山に集まり、自慢の屋台を練り合わせた。(森下陽介)

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