エクアドルで大統領決選 左右対決、治安焦点

15日、エクアドル・キトで投票する有権者(共同)

 【キト共同】南米エクアドルで15日、大統領選の決選投票が実施された。8月の第1回投票で首位に立ち、反米コレア元大統領が推す左派ルイサ・ゴンサレス元国会議員(45)と、2位の右派ダニエル・ノボア元国会議員(35)の対決。直近の複数の世論調査ではノボア氏が優勢。

 国民の関心は、麻薬組織同士の抗争で極端に悪化する治安問題に集まる。ゴンサレス氏は犯罪者の処罰強化や警察の装備充実を掲げ、ノボア氏は犯罪組織を生む原因である貧困の削減や若者の雇用創出を強調した。

 首都キトでノボア氏に投票した自営業者ネリー・ミスクイさん(37)は「若者に未来を与えてほしい」と期待を示した。一方「コレア時代の政策は良かった」という農業ホセ・パチョさん(58)はゴンサレス氏に投票した。

 現職の右派ラソ大統領は親米路線。ゴンサレス氏勝利の場合は、米国と距離を置き中国への依存が強まる可能性がある。

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