36年前のマイナー時代のチームメイト同士がNLCSの舞台で直接対決へ

今季のナショナル・リーグは、第4シードのフィリーズと第6シードのダイヤモンドバックスがともにワイルドカードから勝ち上がり、地区シリーズを突破。日本時間10月17日から4勝先取制のリーグ優勝決定シリーズを戦うことになった。MLB公式サイトのアンソニー・ディコモ記者は、この両チームを率いる監督が36年前のマイナー時代にチームメイトだったことを紹介。フィリーズのロブ・トムソン監督とダイヤモンドバックスのトーリ・ロブロ監督は1987年にタイガース傘下A級レイクランドでチームメイトだった。

1987年のトムソンはプロ入り3年目の24歳。フルシーズンをA級レイクランドで過ごし、71試合に出場して打率.228、1本塁打、22打点、OPS.611だった。一方のロブロはこの年のドラフト5巡目指名でプロ入りし、下位A級フェイエットビルで55試合に出場したあと、A級レイクランドへ昇格。2階級合計で73試合に出場して打率.259、9本塁打、48打点、OPS.805をマークした。

ロブロはプロ入りしたばかりで、当時は期待の新人選手とみなされていたが、トムソンは早い時期から「メジャーで活躍することはないだろう」と考えられており、マイナーで選手として過ごすことができる期間も残り短くなっていた(実際、トムソンは翌1988年に選手登録のまま、実質的にはフルタイムのコーチとして雇用されている)。

そんな対照的な立場にいた2人だが、性格面も対照的だった。当時の2人をよく知る人は、トムソンについて「外交的でいたずら好きなところもあった」、ロブロについては「物静かで真面目だった」と話している。

しかし、彼らには共通点があった。野球が大好きということだ。当時、2人のチームメイトだったケビン・ブラッドショーは「選手としてのキャリアが終わったあと、別の形で球界に関わっていくだろうと思っていた。2人の思考回路は他の選手と違っていたし、常に野球のことを考えていた」とコメント。同じくチームメイトだったウェイン・ハウジーは「2人とも完全なリーダーだった。だから、彼らが監督としてこのレベルまで上がってきたことには全く驚かない」と語っている。

そして、その2人の直接対決が2023年のリーグ優勝決定シリーズで実現することに。トムソンは2年連続のリーグ優勝、そして昨季果たせなかったワールドシリーズ制覇を目指す。一方、ギリギリでプレーオフに滑り込んだロブロは、プレーオフ5戦5勝の勢いのままに、さらなる下剋上を狙っている。

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