イブラヒモヴィッチ氏がすべてを語る バロテッリには苦言、トナーリの賭博疑惑にも言及

写真:自身の過去から現在について語ったイブラヒモヴィッチ氏 ©Getty Images

元スウェーデン代表FWのズラタン・イブラヒモヴィッチ氏がイタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙のイベントに登壇し、自身のキャリアや歴代のチームメート、関係者など様々なテーマについて語った。

キャリアアップのきっかけとなったアヤックス時代については「最初はとても難しかった」と回顧。「誰もが俺に“新しいファン・バステン”になることを期待したが、当時の俺はそのレベルに達していなかった。少しずつ精神的に強くなり、2年目はより良くなり、3年目は“洗礼の年”になった」と語った。

彼の代理人を務め、昨年2月に亡くなったミーノ・ライオラ氏との関係性については、このように振り返っている。

「俺のキャリアは彼から始まった。彼に初めて会った時、俺は傲慢に振る舞ったが、彼も同じだった。俺は素晴らしい人と出会った。彼は父親であり、友人のような存在であり、アドバイザーでもあった。毎日、彼と話をし、キャリアの中で一緒に成長した。ミーノの最後の時期、俺はほぼ毎日一緒にいた。苦しんでいるのを見るのは簡単なことではない。彼はいつも選手のことが最優先で、自分のことは後回しだった。それは最後の数カ月間も同じだった」

ユヴェントス時代に獲得した2つのスクデットは“カルチョ・スキャンダル”によって剥奪されたが、イブラヒモヴィッチ氏は「ユヴェントスのセリエAタイトル獲得数は『36』ではなく『38』だ。我々はどの試合でも、フィールド上ですべてを尽くして戦ったからだ。我々がイタリア最強であることを証明した。だから『38』だ」と断言した。

インテル時代の同僚である元イタリア代表FWマリオ・バロテッリについては、次のように苦言を呈した。

「幼い少年が自分の才能のおかげで未来を変えることができたとしたら……彼にはそれを実現できるチャンスがたくさんあったのに、それを1つも生かさなかった。チャンスを手に入れられない人間はたくさんいるというのに。彼はすべてを無駄にしたんだ」

一方、ミラン時代の同僚であるイタリア代表MFサンドロ・トナーリの賭博違反の疑いについては「その話についてはほとんど何も知らない」としつつ、「もし彼がギャンブル依存症であるなら、彼には助けが必要だ。ギャンブルは麻薬のようなものだ。俺もカジノに行ったことはある。自分の稼いだ金ではやりたいことをやればいいが、プロサッカー選手がサッカーに賭けるなら話は別だ」

そして、自身の未来についてはこのように語っている。

「今の俺には自由がある。何でも自分のために取り組むことができる。俺に指示する上司はいない。自分が何をしたいのかを理解するのに時間がかかっているが、現役時代よりもオファーは増えている。何かに夢中になったとしたら、自分らしい変化を起こしたい」

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