“タケノコ発言”めぐり市議会陳謝求めるも…市議「人格、尊厳をも貶める」と拒否し本会議紛糾=静岡・沼津市

静岡県沼津市の市議会で9月、「市の土地からタケノコを採って販売している」と市議が発言した問題をめぐり、10月16日開かれた本会議で陳謝を求めることが決まりましたが、市議はこの処分を拒否しました。

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16日開かれた沼津市議会本会議。「市有地からタケノコを採って販売し、利益を得ている」と受け取れる発言をした江本浩二市議に「議場での陳謝」を科すことが賛成多数で可決されました。しかし…。

<江本浩二沼津市議>
「これを受け入れることはできません」

江本市議は陳謝を拒否。「陳謝」の懲罰を拒否した江本市議の懲罰を決めるための委員会が再び開かれる事態になりました。

<江本浩二沼津市議>
「陳謝文を読み上げることは沼津市議会が言論の府である議会を貶めること、さらにはわたしの人格、尊厳をも自ら貶めることになります。よって、陳謝文読み上げをそのまま受け入れることはしません」

なにが問題となっているのか。渦中のタケノコが生えたとされる土地に向かいました。

<江本浩二沼津市議>
Q.ここが境界線だというところを手を広げて線を作るとどの辺りにありますか?
「こんな感じでしょうかね。だから結構斜めに上がっています」
Q.いま拝見するとすぐそこにも竹が生えてますね?
「はい、これでまさにどっちの竹かということは判別できませんよね。境界をしっかり示してくれていればですけれども」

江本市議の土地の一部は、20年ほど前、ダムの建設を目的に沼津市が買収しました。江本市議の土地と市有地の間には、境界線を示す杭などの印は朽ち果てていて、どこからが市有地か判断できません。

しかし、江本市議は、父親が植えたヒノキなど自分の土地を管理するため、境界線の近くにある竹を切ることは止むを得なかったと話します。

<江本浩二沼津市議>
Q.まっすぐ伸びているこのヒノキは?
「そういうところに竹が侵入してきてしまう。その結果、ヒノキの生育には非常によくないんです」

立て続けに明らかとなった市議と市の土地との問題に沼津市民は・・・。

<沼津市民>
「投票して選ばれているので、選んでいる側が残念と思うような出来事かなと思いました。(沼津市の)イメージが下がっていて残念かなと思います」
「タケノコは、あると思うよ。ああいうことは。ちょっとまずかったのは、それを売っちゃったとか発言があったから。(市有地と)接していれば、そういうことはざらにあるんでしょうね」

沼津市議会の本会議は、16日深夜までかかる見込みです。

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