【MLB】元中日のジャリエル・ロドリゲスが練習試合に登板予定 先発テストか

写真:先発投手としての契約を目指す元中日のジャリエル・ロドリゲス©Getty Images

NPBの中日ドラゴンズでプレーしていたジャリエル・ロドリゲスが日本時間の10月18日にドミニカのジャイアンツ所有施設で行われる練習試合に登板する予定であることがわかった。中南米を中心に活動している全米野球記者協会(BBWAA)所属の記者であるフランシス・ロメロ氏が自身のX(旧Twitter)で明らかにした。

ジャリエルは日本時間の10月5日に中日からリリースされたことが発表され、その後MLBへの移籍を目指しているとされていた。

ロメロ氏によればジャリエルは日本時間の11日、ドミニカで行われたトライアウトに初めて参加。この際にはドジャースやヤンキースなど計15球団以上のスカウトが集結し、その前で96.4mph(約155km/h)をマークするなど22球を投じたようだ。このトライアウトのあとMLBの海外スカウトから聞いた話として、ロメロ氏は7、8球団がジャリエルの獲得に名乗りを上げるだろうとXに投稿している。

ただ、一方でいくつかの球団はジャリエルが先発投手として起用できるかどうか見極めたいと考えており、今回の練習試合もその一環で行われるようだ。

実際NPB時代のジャリエルは先発として21試合に登板しているが、計114イニングで55四球を与えるなど制球に苦しみ、2022年には救援投手に配置転換されていた。当時の本拠地が投手有利のバンテリンドームナゴヤだったことを考えれば、投球内容はさらに割り引いて考える必要があるだろう。MLBのスカウトが先発適正に疑問を持つのも無理はない。

ただ、ジャリエル側はかなり自信があるようだ。ロメロ氏によれば、ジャリエルは「国際FA市場にインパクトを与えたい」と考えているという。

一般的に、NPBやKBOなどのアジアのプロリーグからMLBを目指す選手は即戦力候補として扱われることが非常に多い。

現在の国際FA市場を見ると、投手ではNPBからポスティングシステムを使って移籍する可能性がある投手としてオリックスの山本由伸、DeNAの今永昇太、楽天の松井裕樹らはMLBの契約関連情報サイト「MLBトレードルーマーズ」などで名前が上がっていた。

また、韓国に目を向けるとNCダイノスのエリック・フェッドが今季20勝を挙げる活躍を見せた。近年KBOから復帰して活躍した投手にはメリル・ケリー(ダイヤモンドバックス)やクリス・フレクセンなどがおり、フェッドの獲得を目指す球団が出る可能性も十分にある。

ただ、こういった言わば「即戦力」のFA投手に対してジャリエルが持つアドバンテージは年齢が若いという点だ。現在25歳の山本由伸には及ばないものの、26歳という年齢でFA市場に出る先発投手候補はほとんど存在しない。一般的に投手は20台中盤~後半にピークがあるとされる中で、まさに全盛期の状態の選手が市場に出ているという点だけでも契約が高騰する可能性はあるだろう。

18日の練習試合の内容次第で、ジャリエルの契約価値が大きく変化するかもしれない。

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