いしかわ百万石文化祭2023(第38回国民文化祭および第23回全国障害者芸術・文化祭)の開会式出席のため石川県入りしていた天皇、皇后両陛下は16日、金沢市内で文化祭の障害者作品展や朗読劇の稽古を視察された。両陛下は各所で出展者や出演者と創作活動について言葉を交わすなど交流を深め、同日夕に2日間の日程を終えて小松空港から帰京した。
両陛下は午前中、文化祭行事の一つである「きらめく個性!全国障害者作品展」が開催されている県立音楽堂交流ホールを訪れ、作品を眺めながら出展作家の説明を受けた。和傘の絵付けワークショップの様子も見守り、参加者と絵のモチーフなどについて言葉を交わした。
午後には同市の県立図書館を訪問し、田村俊作館長の案内で館内を巡った後、11月12日上演予定の「石川ゆかりの文学朗読劇」の稽古を見学。地元の高校生らが泉鏡花の小説「外科室」を題材とした劇を演じるのを見て、一人一人に感想を伝えた。
両陛下は終始、穏やかな笑顔をたたえながら視察し、全国障害者作品展では作品に描かれている動物や柄に関心を示した。朗読劇の稽古では、出演者の発声などについて賛辞を送った。
小松空港では馳浩知事、焼田宏明県議会議長、細田正県警本部長、宮橋勝栄小松市長、新田寛之市議会議長が両陛下を見送った。
両陛下は15日に来県し、初日はいしかわ百万石文化祭2023の開会式に出席した。両陛下の石川訪問は2019年5月の即位後初めてで、そろっての県入りは1998年8月の「第10回全国農業青年交換大会」以来25年ぶりとなった。