一枚の葉っぱから広がる温かなストーリー 栗拾いを題材にした葉っぱ切り絵が話題

この可愛くユーモアあふれる世界観…

クマとハリネズミの親子が形どられた葉っぱの切り絵がSNS上で大きな注目を浴びている。

件の作品を手がけたのは葉っぱ切り絵アーティストのリトさん(@lito_leafart)。

「そ、それウチの子です〜!」

栗拾いしていたクマが栗と間違ってハリネズミの子供を拾いあげてしまい、あわてるお母さんハリネズミ。なんとも可愛らしい世界観にSNSユーザー達からは

「🦔𓂃 ⸒⸒ ⸒⸒栗のイガイガと間違っちゃうね🤣
お母さんの慌ててる姿もかわいい〜」

「細かいところの表現も素晴らしいですがストーリー性まであってなおかわいいです🥰」

「確かにそっくりで、間違いそうですね🤣
リトさん🍃、今日も素敵な作品にほっこりしました(*´ー`*)
有難うございました🥰」

など称賛のコメントが寄せられている。

リトさんにお話を聞いてみた。

ーーこのストーリーはどのように思い付いたのでしょうか?

リト:日頃からその季節ならではの作品を考えているのですが、秋なので栗拾いの作品を作ってみようかなと思ったのがきっかけです。「いが栗」ってハリネズミに似てるなという連想から、大きいクマさんが小さいハリネズミくんを栗と勘違いして拾っちゃうというアイディアを思いつきました。

ーーこの作品のこだわりポイントは何でしょうか?

リト:僕の作品の中ではシンプルなほうのデザインなのですが、じつは一度9割近くまで仕上げたところ気に入らなくて、ゼロから作り直しをしました。その結果、出来上がるまで8時間くらいかかっています。とくに小さなハリネズミくんがヒョイってつかまえられてる感じを可愛く出すのに、その表情も含めて苦心しました。

ーー投稿の反響への感想をお聞かせください。

リト:Xで10万いいねを超えたのは久しぶりで、これまでの作品の中でもベスト3に入る反応の大きさでした。この作品で葉っぱ切り絵を初めて知ってくれた方も多かったようで、「葉っぱで作ってるなんてすごいですね」というようなコメントも多くいただきました。

ーー葉っぱ切り絵の魅力はなんでしょうか?

子どもの頃からミニチュアハウスとかレゴが好きだったのですが、小さい世界の中にいろんな存在がギュッと凝縮しているというシチュエーションにたまらなく惹かれるんです。葉っぱというキャンバスはスペースに制限があるからこそ、その中でどれくらいの物語を描けるかチャレンジするのが楽しいです。色が塗れないぶん、本当だったら色で説明したいところもできなくて表現の仕方が限られるのも難しいのですが、見る人それぞれに、その人にとってのストーリーを想像する余白を残せるのもいいところなんじゃないかと思います。

◇◇

「小さな葉っぱの上に優しい世界をつくる」をコンセプトに活動しているリトさん。

今年8月に出版した葉っぱ切り絵初のストーリー絵本『まねっこカメレオン』は人気のキャラクターのカメレオンくんが主人公で、細かい部分にまで工夫やユーモアがちりばめられた集大成だ。子どもはもちろん、大人も新鮮な楽しさと驚きを感じる一冊。今回の投稿にクスッと笑って心がほっこりした方には、きっと楽しんでいただけるだろう。

ストーリー絵本『まねっこカメレオン』

また先月、発売されたばかりの『葉っぱ切り絵カレンダー2024』も季節の移り変わりを感じられる作品54点が収録されている。ギフトとしても自分用としても大変おすすめなカレンダーなので、要チェックだ。

葉っぱ切り絵カレンダー2024

リトさん関連情報

Xアカウント:https://x.com/lito_leafart

ストーリー絵本『まねっこカメレオン』:https://amzn.asia/d/5Q6UJ8B

葉っぱ切り絵カレンダー2024:https://amzn.asia/d/cAxuikC

(よろず〜ニュース特約・近藤リナ)

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