宇都宮市、さらなる新事業創出や企業誘致へ 大企業などの組織TMIPへ参加 中核市で初、認知度向上に期待

 東京圏でのさらなるビジネスマッチングや人、企業の誘致に向け宇都宮市はこのほど、都内を中心とする大企業などで組織するイノベーションコミュニティ「TMIP(ティーミップ)」のパートナーに参画した。中核市では初で、会員企業などとの新たな事業創出や市の認知度向上などが期待されている。

 TMIPは「東京・丸の内・イノベーション・プラットフォーム」の頭文字。官民学が連携し社会的課題の解決に向けた新たな事業創出を目指す仕組みで、大丸有(大手町、丸の内、有楽町地区の通称)などの企業・団体で組織する一般社団法人大丸有環境共生型まちづくり推進協会が運営している。

 三菱地所や住友商事、日立製作所、ソニーなどの大企業106社が会員で、内閣府や国土交通省、東京都、茨城県、神戸市など85団体がパートナーとして参画している。

 市は今後、イベントへの参画や交流を通じて、会員企業などと関係を構築しながら官民連携や市内の企業とのビジネスマッチング、市への誘客、誘致につなげていく。連携事業の第1弾として、会員企業を対象に次世代型路面電車(LRT)試乗ツアーを11月に予定している。

 市産業政策課は「パートナーとして、スーパースマートシティなど市の最先端施策を効果的に発信できる」としている。

 市は都内の活動拠点として2020年10月、ベンチャー企業などが入居する「CIC Tokyo」(東京都港区)の一角に「宇都宮サテライトオフィス」を開設した。このほか全国各地の新興企業(スタートアップ)と大企業、地方自治体、支援機関などをつなげる都のコミュニティー施設「NEXsTokyo」、都内6拠点にあるコワーキングスペースで交流イベントなどを企画、開催する「SENQ」にも参画している。

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