文化財をレールで移動 横浜・西谷浄水場の曳家工事公開

レールによる曳家工事で移動する濾過池整水室上屋4号棟=横浜市保土ケ谷区の西谷浄水場

 再整備が進む西谷浄水場(横浜市保土ケ谷区)で17日、国登録有形文化財の歴史的建造物を解体せずに移動させる「曳家(ひきや)工事」が報道陣に公開された。建物をレールに載せて、土台部分を油圧ジャッキで押し込んでいく作業を何度も繰り返し、2時間近くかけて約10メートル先まで運んだ。

 市水道局によると、場内には国登録有形文化財が6棟残っている。いずれも浄水場と同じ1915(大正4)年築で、れんが造りの平屋建て。既に建物としての役割は終えているが、市は浄水場の再整備を機に場内の一角へ移設し、歴史遺産として市民向けに公開する準備を進めている。

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