「ホテルを作るのであればここしかない」1年間で86軒!伊東に宿泊施設開業ラッシュのワケ 「伊豆高原は“犬高原”」ペット連れ客を狙え!

10月17日、伊豆半島東海岸に位置する静岡県伊東市に、グランピングやレストランを備えた新たな観光リゾートがオープンしました。実は伊東市では、ここのところ、宿泊施設が相次いで開業しています。なぜ、いまこの街が注目されているのでしょうか。

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伊東市の大室山のふもとに17日オープンしたのは、「奏の森リゾート」。「奏の森」の敷地面積は30ヘクタール、東京ドーム約6個分の広大な敷地が広がります。

<客>
「いままでこういうきれいな施設がなかった」
「自然を生かしてこういう施設ができたのはうれしいな」

コンセプトは、「癒しのエコリゾート」。施設は自然エリアと商業エリアに分かれていて、自然エリアには16張のグランピング施設と500席のバーベキュー場があり、団体客の受け入れも可能です。

商業エリアには、ステーキハウスや焼き立てパンの店をはじめ、地元の野菜やおみやげ品が買えるマルシェがあります。

<奏の森Resorts 田中陽亮取締役>
「自然と遊び、自然と触れ合える施設を作りたいという思いからのこの施設の計画でしたので、伊東の地が非常にわれわれの施設づくりにマッチしている」

実は伊東市では、宿泊施設の建設ラッシュが起きています。2022年度、静岡県内では、309件の宿泊施設が開業を申請していますが、自治体別のトップは伊東市の86件。全体の30%を占めています。

なぜ、伊東市が注目されているのでしょうか。背景にはこんなワケがありました。

10月下旬、伊東市内でオープンする予定の犬と泊まれる一棟貸しの宿泊施設です。

<HAMBAY 高野山学さん>
「テニスのシングルコート3つ分のドッグランでこの地域の中では最大級かなと思ってます」

ドッグファーストをコンセプトに作られた施設は、愛犬と一緒に楽しく過ごせる空間作りに力を入れました。その理由というのがー

<HAMBAY 高野山学さん>
「伊豆高原は“犬高原”といわれてるくらいワンちゃんと一緒に入れる飲食店やアミューズメント施設がとても多く、ワンちゃんと一緒に泊まれるホテルを作るのであれば、ここしかないと思った」

伊東市ほどペット連れに手厚い店が多くある土地は、全国的にも珍しく、犬好きの人たちが集まる要因になっているといいます。

こうした特徴ある客層が集まる場所には、企業側も狙いをもって進出しやすくなります。

また、伊東市は隣の熱海市に比べ、まだ、開発の余地があることも宿泊業者にとっては魅力のひとつです。

首都圏に近いという立地も生かし、客のニーズをつかむことができるか。伊東市はさらなる発展の可能性を秘めています。

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