名捕手モリーナが古巣カージナルスのコーチ就任か 交渉中との報道

米メディア「ジ・アスレチック」でカージナルスを担当するケイティ・ウー記者によると、今季33年ぶりの地区最下位に沈んだカージナルスは、昨季限りで引退した名捕手ヤディアー・モリーナをコーチとして呼び戻すことを検討しているようだ。すでに来季のコーチ就任に向けて交渉が行われており、ウー記者が関係者から得た情報によると「双方が興味を示している」という。役職は不明だが、臨時コーチなどではなく、フルタイムのコーチに就任するとみられている。

現在41歳のモリーナは、2000年のプロ入りから2022年の現役引退までをカージナルス一筋で過ごし、メジャーでは19シーズンにわたって活躍。通算2224試合に出場して2168安打、打率.277、176本塁打、1022打点、OPS.726を記録した。オールスター・ゲームに10度選出されるなど人気も抜群で、シルバースラッガー賞を1度受賞したほか、ゴールドグラブ賞を9度、プラチナグラブ賞を4度受賞するなど、球界トップクラスの守備力で常勝カージナルスを牽引。2006年と2011年にはワールドシリーズ制覇も経験した。

モリーナは以前、「将来的にはメジャーの監督をやりたい」と話したことがあり、すでにベネズエラや故郷プエルトリコのチームで監督業を経験。今年3月に行われたワールド・ベースボール・クラシックではプエルトリコ代表の監督を務めた。ウー記者は今季のカージナルスのコーチ陣に「メジャーリーガーとして活躍した経験」が欠けていたと指摘しており、チームの看板選手として長年にわたって活躍してきたモリーナがコーチ陣に加わることになれば、ポジティブな効果が期待できる。

現役時代に「グラウンド上の監督」として圧倒的な存在感を発揮してきたモリーナの加入は、カージナルスの投手陣や捕手陣のレベルアップにもつながる可能性があり、ウー記者は「モリーナがいることで、今オフの投手補強にも好影響を与えるかもしれない」と指摘する。今季低迷したカージナルスの立て直しは、21世紀の常勝軍団を支えた名捕手の復帰からスタートすることになりそうだ。

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