ニセ電話詐欺を防ぎ コンビニ店員に感謝状 長崎・諫早署

声かけで詐欺被害を防いだ藤原さん=諫早署

 パソコンのウイルス除去名目に5万円分の電子マネーをだまし取られそうになった来店客に声をかけ、ニセ電話詐欺被害を防いだとして、諫早署は11日、セブン-イレブン諫早有喜町店の店員、藤原信子さん(59)に署長感謝状を贈った。
 同署などによると、9月18日、60代男性が5万円分の電子マネーを購入。高齢者にしては金額が大きいことを不審に思った藤原さんは、長崎県警が啓発のため配布している電子マネーカード専用封筒を渡し、「気をつけてください」「詐欺かもしれないので警察に相談した方がいいですよ」と声をかけた。
 男性は、パソコン画面に「ウイルスに感染した」とうその警告メッセージが表示され、除去代として5万円を電子マネーで支払うよう指示されていた。封筒の注意書きには同様の手口が紹介されており、男性は犯人側にIDを教えることなく、翌日同署に通報。だまし取られずにすんだという。
 同署で松本武敏署長から感謝状を受け取った藤原さんは取材に「実際に自分が体験することになって驚いたが、被害を防止できて良かった。これからも気になったときは声をかけ、詐欺被害を1件でもなくしたい」と話した。

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