有人気球で高度10キロに到達 宇宙遊覧を目指す札幌ベンチャー

14日、北海道南富良野町を離陸し飛行する気密キャビン(岩谷技研提供)

 ガス気球を使った「宇宙遊覧」の実現を目指す札幌市のベンチャー企業「岩谷技研」は18日、北海道南富良野町で有人飛行実験を実施し、高度10キロの成層圏に到達したと発表した。

 同社によると、14日午前5時ごろ、研究開発部のパイロット及川明人さんが搭乗した自社開発の気球が南富良野町を離陸し、53分後に最高高度10.67キロに到達。午前7時25分ごろ、同町から東に約73キロ離れた本別町に着陸した。

 減圧環境に耐える気密キャビンや生命維持装置に問題は起きず、成層圏での安全性が実証できたとしている。

 今後は商業飛行で実際に使用するキャビンの実験を始め、有人で25キロ到達を目指す。

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