日本政府観光局(JNTO)が18日に発表した統計で、2023年9月に東南アジア諸国連合(ASEAN)主要6カ国から日本を訪れた旅行者数は、前年同月比3.8倍の23万4,200人(推計値)だった。新型コロナウイルス流行前の19年9月の22万1,086人を超えた。前月比では28%増となり、5カ月ぶりに前月の水準を上回った。
東南アジア6カ国のうち、全ての国で前年同月を上回った。
日本を訪れた人の数が最も多かったのはタイで、前年同月比6.6倍の5万500人。企業が業績アップを目的に優秀な社員向けに企画するインセンティブツアーの需要の高まりなどを受け、訪日客数が伸びた。
前月1位だったベトナムは順位を落とし、2位の4万3,000人だった。3位のフィリピンは4万2,800人で、前年同月から5倍に拡大した。
シンガポールは13.2倍の3万8,100人。8月の5位から1ランク順位を上げて4位となり、6カ国中で最も増加率が高かった。学校の休暇期間(スクールホリデー)にあたったことなどが背景にある。
ベトナム、フィリピン、インドネシア、シンガポールの4カ国が19年9月の水準を上回った。
6カ国全てで日本との直行便の増便や復便があり、輸送能力は拡大している。