上越産農産物がイタリア料理に 東京・丸の内の料理店で2品提供 永島シェフ(上越市出身)腕振るう

「上越産のアスパラ菜も使ってみたい」と意気込む上越市出身の永島シェフ(提供写真)

上越産農産物がイタリア料理に出合う―。東京・丸の内のレストラン「バイバイブルース トウキョウ」の10、11月のメニューで、上越市産アザミの塩漬けとリゾット好適米(カルナローリ)が食材として使用されている。2品はそれぞれパスタとリゾットに使用され、存在感を放っている。

「バイバイブルース」は、地中海に浮かぶシチリア島パレルモ郊外にあるイタリア料理の名店。丸の内には2022年11月オープンし、横浜のレストラン「サローネ2007」や東京・日比谷の「サローネトウキョウ」でシェフを務めた上越市出身の永島義国さん(48)が腕を振るう。

アザミの塩漬けは桑取産。地元では炒め物や煮物にして食べるが、永島シェフはカルチョフィ(アーティチョーク)と置き換え、塩抜きしてアンチョビー、ニンニクと炒め、ソテーしたアンコウとともに特製のトンナレッリ(太いパスタ)にあえて供する。

アザミのシャキシャキした歯応えとソースの濃厚なうまみ、パスタの食感がよく合う。アザミを供給している「桑取フレッシュ生産組合」の山口ユキさんは「注文があるたび銅鍋で煮て発色を良くして送っている。イタリア料理にアザミの塩漬けが合うとは」と話していた。

カルナローリは上越市の農業会社、花の米(同市妙油)が生産。フランス・モンサンミシェルのムール貝とシチリア特産のラグザーノチーズが載る。スープを吸ったカルナローリが、濃厚なムール貝とチーズを受け止める。永島さんは「上越産は米粒が小さく、魚介とのバランスが良かった」と話す。

食材の使用は、上越市内産の農産物の流通を促進する「上越市農林水産振興協議会」がPRし実現。永島シェフは「(シチリアのバイバイブルースの)パトリツィア・ディ・ベネデットシェフが東京を訪れ、食材や料理をチェックしているが、新之助やアスパラ菜は大変評価された。使ってみたい」と話した。

◇バイバイブルース トウキョウ 東京都千代田区丸の内2―7―3、TOKIA1階。ランチ正午から(ラストオーダー午後1時)、ディナー午後6時(ラストオーダー同8時)。ホームページ https://www.byebyeblues.tokyo/

上越・桑取産のアザミの塩漬けを使ったパスタ「鮟鱇(あんこう) 薊(あざみ) トンナレッリ」
上越産カルナローリを使った「モンサンミッシェル ムール貝 ラグザーノチーズのリゾット」

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