衆院長崎4区補選 支持拡大へネット活用 末次、金子両候補の「イメージ戦略」とは?

 インターネットを使った選挙運動が解禁されて10年がたった。交流サイト(SNS)は今や、有権者にアピールする手段として欠かせず、衆院長崎4区補選に立候補している立憲民主比例九州前職、末次精一候補(60)と自民新人、金子容三候補(40)も積極的に活用する。「写真重視」「若さ」-。両候補は配布物や服装も工夫しながら支持拡大にラストスパートをかけている。
 末次候補のSNSで投稿が多いのは、街頭演説や個人演説会など毎日の活動の様子。「選挙の関心が高まらない」とされる中、陣営が特に重視しているのが写真。SNSは流し見が多いとみて、一目で選挙の空気感が分かるものを厳選しているという。候補者の飾らない一面や、支持者と握手するなど動きがあるものを投稿している。
 ビラで打ち出すのは、政治家を志してから、2年前の衆院選で比例復活してバッジを着けるまでの歩み。陣営は「(有権者と)同じ感覚で生活し、悩んできたことを伝えたい」と“市民目線”を強調する。
 金子候補のアピールポイントの一つは、若さと行動力。たすきやポスターには「40歳」と年齢を入れた。序盤はスポーツウエアに身を包み、身軽に動いて有権者と交流。SNSには「一人でも多くの方の声を聞くために」のコメントを付け、運動員がついて行けない速さで駆ける写真もある。陣営は「走れるのは若さの特権。現場に出向く行動力、力強さ、必死さを伝えられたら」と写真が訴える力に期待。終盤はスーツ姿に変え、誠実さも印象づける。
 こだわりは投稿文にも。「自分の言葉で思いを伝えたい」と本人が書いているという。
 両候補者の“イメージ戦略”がどう投票に結び付くか。22日の投票日まであと3日。

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