【MLB】 打線の奮起でアストロズが1勝を返す ハビアーは100年以上前の記録に迫る活躍

写真:好投したアストロズ・ハビアー

先発の好投と打線の奮起でアストロズが1勝を返した。

アストロズは2回表、レンジャーズの先発マックス・シャーザーを捉える。2四死球と安打で一死満塁のチャンスを作ると、ワイルドピッチと9番マーティン・マルドナードの2点タイムリーで3点を先制し、このシリーズで初めてリードを奪う。続く4回にも、先頭の1番ホセ・アルトゥーベが左中間にソロ本塁打を突き刺して1点を追加する。アルトゥーベはこれでプレーオフ通算25本塁打とし、歴代最多のマニー・ラミレスの29本まであと4本に迫った。

アストロズの先発クリスチャン・ハビアーは素晴らしい投球を見せ、5回裏途中まで無安打投球を展開。5.2回2失点と試合を作ると、アストロズの野手陣もそれに呼応する活躍を見せる。6回裏にハビアーの後を継いだヘクター・ネリスが左中間への大飛球を許したものの、左翼手マイケル・ブラントリーがこれをダイビングキャッチ。直後の7回表の攻撃では再びマルドナードとアルトゥーベの安打を足がかりに、4番ヨーダン・アルバレスが2点タイムリーを放って大きな追加点を叩き出した。

レンジャーズも反撃がなかったわけではなく、5・7回のジョシュ・ヤンの2本の2ラン本塁打、6回の中堅手レオディ・タベラスのホームランキャッチなど見せ場を作った。しかし、今日はロードに強いアストロズが貫禄を見せ、8対5で勝利した。これでシリーズは2勝1敗となっている。

この試合の前までプレーオフ通算防御率が1.91と、プレーオフに滅法強いハビアーがまたしても好投した。

ハビアーは5回にヤンに本塁打を浴びるまでに、プレーオフの連続無失点記録を20.1回まで伸ばした。先発投手による連続無失点記録で歴代2位のハビアーの上にいるのは、1905年から1911年に成し遂げたクリスティ・マシューソン(28回)しかいない。

マシューソンは1905年のワールドシリーズにおける3完封でこれを成し遂げており、これはとても現代では考えられないアンタッチャブルレコードだ。ハビアーの活躍は100年以上前の伝説を呼び起こすに足るレベルのものだったとも言うことができるだろう。

思えば昨年のワールドシリーズでも、第3戦に大敗して1勝2敗とされていた第4戦、ハビアーが継投ノーヒッターを演出する好投を見せた。アストロズはそこから3連勝で世界一まで駆け上がっている。そして、今年の地区シリーズでも、第3戦のハビアーの好投によってアストロズがモメンタムを得た。

ハビアーの好投によって、アストロズは勢いを取り戻せるかもしれない。

© 株式会社SPOTV JAPAN